「日本が世界に勝つには、まずボールを奪えなきゃいけない」
――90年代後半から2000年代前半の鹿島と磐田は、国内2強でした。
「あの時の名波さんは嫌らしかったですね。とにかく、いなし方が抜群に上手いんです。今の選手って、相手がプレッシャーに来ると蹴っちゃうケースが少なくないけど、名波さんは奪いに行ってもかわしてくる。そして、こっちの嫌な場所に配球する。本当にサッカーをよく知っている選手だな、と。年下の俺が言うのもあれですけど」
――海外の選手、または現役選手では誰か思い当たりますか?
「海外サッカーは、あまり見ませんから……。今のJリーグの選手は、『走ります』とか『頑張ります』が売りの選手が多すぎて、本当に“怖い”選手ってなかなかいませんよね。今のサッカーのスタイルでもあるんでしょうが、監督が絶対に抑えたいと感じるような、マンツーマンでマークせざるを得ないような選手がいない。言ってしまえば、みんな似たような選手。もっと自分のスタイルがあっていいんじゃないかな」
――昔の名波選手みたいな?
「そう。海外でいえばガットゥーゾ(元イタリア代表)とかね。足もとは全然上手くないんだけど、相手を全力で潰すような。ああいう個性的な選手は好きです。日本人でも潰し屋タイプが出てきていいですよね。今はどうしてもボール扱いが重視されるから、奪える選手が減っている」
――今の日本には、上手いだけの選手が増えたとも言われますね。
「多いですね。この先、日本が世界の強豪に勝つには、まずボールを奪えなきゃいけない。いくら上手い選手がいても、ボールを持てなければ意味ないんで。本当に強い国と戦う時には、ボールを奪える選手が必要になります」
――球際だったり、個の守備力の向上が必須だと?
「でも、いくら個人が守備力を上げても、1対1でアフリカや南米の選手に勝てるかって言ったら厳しいですよ。極端な話、メッシなんて向こうのトッププレーヤーでも止められないわけで。だからこそ、組織で追い込むことが大事になる。例えば相手のパスコースを限定して、3つからひとつに減らす。前から追い込んで、選択肢を奪っていく。最後は1対1ですけど、いかにグループで奪うかが大事で、それが日本の理想形じゃないかな」
――そのグループの中心にいるべきなのが、ボランチなのでしょうか。
「そうですね。周りを上手く動かして、やりやすい状況を作ってあげるのはボランチの仕事ですから」
「あの時の名波さんは嫌らしかったですね。とにかく、いなし方が抜群に上手いんです。今の選手って、相手がプレッシャーに来ると蹴っちゃうケースが少なくないけど、名波さんは奪いに行ってもかわしてくる。そして、こっちの嫌な場所に配球する。本当にサッカーをよく知っている選手だな、と。年下の俺が言うのもあれですけど」
――海外の選手、または現役選手では誰か思い当たりますか?
「海外サッカーは、あまり見ませんから……。今のJリーグの選手は、『走ります』とか『頑張ります』が売りの選手が多すぎて、本当に“怖い”選手ってなかなかいませんよね。今のサッカーのスタイルでもあるんでしょうが、監督が絶対に抑えたいと感じるような、マンツーマンでマークせざるを得ないような選手がいない。言ってしまえば、みんな似たような選手。もっと自分のスタイルがあっていいんじゃないかな」
――昔の名波選手みたいな?
「そう。海外でいえばガットゥーゾ(元イタリア代表)とかね。足もとは全然上手くないんだけど、相手を全力で潰すような。ああいう個性的な選手は好きです。日本人でも潰し屋タイプが出てきていいですよね。今はどうしてもボール扱いが重視されるから、奪える選手が減っている」
――今の日本には、上手いだけの選手が増えたとも言われますね。
「多いですね。この先、日本が世界の強豪に勝つには、まずボールを奪えなきゃいけない。いくら上手い選手がいても、ボールを持てなければ意味ないんで。本当に強い国と戦う時には、ボールを奪える選手が必要になります」
――球際だったり、個の守備力の向上が必須だと?
「でも、いくら個人が守備力を上げても、1対1でアフリカや南米の選手に勝てるかって言ったら厳しいですよ。極端な話、メッシなんて向こうのトッププレーヤーでも止められないわけで。だからこそ、組織で追い込むことが大事になる。例えば相手のパスコースを限定して、3つからひとつに減らす。前から追い込んで、選択肢を奪っていく。最後は1対1ですけど、いかにグループで奪うかが大事で、それが日本の理想形じゃないかな」
――そのグループの中心にいるべきなのが、ボランチなのでしょうか。
「そうですね。周りを上手く動かして、やりやすい状況を作ってあげるのはボランチの仕事ですから」