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「豪華なカードが序盤でも見られるのは嬉しい」元日本代表の佐藤寿人がCLリーグフェーズ序盤の総括とMD4以降を展望!

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2025年10月29日

MD4の注目試合はCLならではの豪華な組み合わせに

MD4、MD5の注目試合を中心にCLを熱く語ってくれた佐藤寿人氏。

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 欧州サッカー連盟(UEFA)が主催し、欧州を代表する強豪クラブによって争われる世界最高峰のサッカーの大会「UEFAチャンピオンズリーグ」(CL)。9月に開幕した本大会は、出場各チームが8試合を戦い順位を決めるリーグフェーズのMatchday(MD)3までが終了し、リーグフェーズの状況が見え始めている。

 2025-26シーズンもリーグフェーズ~決勝まで独占生中継(放送・配信)するWOWOWが、解説を務める元日本代表FWの佐藤寿人氏に開幕からここまでの振り返りや、11月に行なわれるMD4やMD5の注目試合について話を訊いた。

――まず、リーグフェーズMD3までの流れは、どのように感じていますか。

  監督や主力が抜けたレバークーゼンや、序盤で強い相手と連戦になったユベントスが苦しんでいますが、全体的には、力のあるクラブがしっかりとポイントを積み上げている印象です。

 前回から大会方式が変わり、ホーム&アウェーで同じ相手と2度戦うのではなく、MD8まで違う相手と戦っていく形式になったので、負けた相手から取り返すことはできません。最初でいかにポイントを稼ぐかが大事です。

 ノックアウトフェーズへのストレートイン(上位8位)を決めるチームが、昨季より早く見えてくるのではないでしょうか。一方、プレーオフ進出(9~24位)を狙うチームは、昨季は勝点11で並んだ4チームの得失点差で決まったように、最後に1点の重みがのしかかるので、序盤は負けるとしてもロースコアに留めたいところです。

――MD4、MD5あたりから、勝ち続けてストレートインを目ざすチーム、引き分けやロースコアの失点に抑えることを考えながらプレーオフ進出を狙うチームと、立ち位置が分かれていきそうですね。では、MD4とMD5の目玉カードについてお聞きします。まず、MD4の「リバプールvs.レアル・マドリー」ですが、どのような展望になるでしょうか。

 どちらも、まだチームができ上がっていない印象はあります。リバプールは、まだ昨季ほどの安定感はありません。作ろうとしている組織に、個がフィットするか。ボールを前に運ぶ推進力があるエキティケ選手は、もうフィットしているように見えるので、あとはイサク選手とどう使っていくか。

 また、夏の移籍市場で日本円にして200億円超とも言われる金額で加入したヴィルツ選手が、まだ得点を決めていないことで周囲からは雑音も聞こえる状況。クオリティの高さは見せているので、彼がゴールを決めて調子を上げていくと、チームも安定して勝っていけると思うので、注目しています。

 レアル・マドリーは、シャビ・アロンソ監督が1年目。彼が現役時代に活躍したリバプールのホームへ行って、どんな受け入れ方をされるのか気になりますね。

 今はカウンターアタックで点が取れていますが、組織面はまだ発展途上。もう少し攻撃のビルドアップで相手の立ち位置を広げさせて、中間ポジションを使って前に進むサッカーをしたいのではないかと思います。アルダ・ギュレル選手を重宝しているあたりは、昨季との違いかなと思うのですが、新監督のもとで強い個がつながっていけるかどうかがポイントです。

 どちらも攻撃が速く、スペースを与えると仕事のできる選手が揃っているので、両チームともに、守備でスペースを埋めることが重要。その守備に対し、局面をどう変えるか。組織で変えるのがリバプール、個で変えるのがレアル・マドリーという試合になるのではないでしょうか。セットプレーの攻防も見ごたえがあると思います。
 
――次は、同じMD4の「パリ・サンジェルマンvs.バイエルン・ミュンヘン」についてですが、どちらもMD3まで大勝を続けています。

 大会方式が変わり、このような豪華なカードが序盤でも見られるのは、嬉しいですね。パリSGは、負傷離脱者がいるなかでも、内容を伴って結果を出しています。左サイドバックのヌーノ・メンデス選手が前めのポジションを取って攻撃に参加するなど、相手に捕まえられないポジショニングから攻撃の破壊力を見せていて、さすが、連覇を目ざすチャンピオンチームという強さを感じます。

 MD3では復帰した左のドゥエ選手が点を取っていますし、中盤はジョアン・ネヴェス選手もいいですけど、中央のヴィティーニャ選手は、別格。身長172センチで小柄だけど、身体の使い方が上手くて、ボールを取られないし、相手の逆を取れる。この舞台であれだけの強度が出せるのも本当に凄いです。日本の育成年代の選手たちは、彼のプレーに勇気づけられるものがあると思います。私は、ザイール=エメリ選手のプレーも好きですね。

 バイエルンは、左サイドにルイス・ディアス選手を獲得できたのが大きいと思います。昨季は右サイドのオリーセ選手が大きな武器になっていましたが、右だけではなくなりました。

 攻守のバランスが非常に良く、ケインという点の取れるエースがいますし、若手のカール選手も台頭しています。コンパニ監督が就任し、後ろから数的優位を作り出す立ち位置や、ウイングをフリーにさせる局面の作り方の上手さは、昨季から見えています。

 右はオリーセ選手の後ろにいるライマー選手が絶妙な立ち位置で関わることでウイングをフリーにします。MD3のクラブ・ブルージュ戦では、彼が左でポジションを取って、ルイス・ディアス選手にボールを預けて、そこからミドルシュートでゴールが生まれる展開もありました。(ボールを蹴る)直接的な動きでなくても、相手の守備を壊せる選手です。

 どちらも、ボールを保持した時、相手の守備ブロックを動かすためにアンバランスな形を作っていくのですが、そうすると、相手はボールを奪えばチャンスなので、攻められていてもカウンターを狙える状況。主導権というものがあるようでないというか、シームレスな攻防になると思います。

 トップレベルの戦いは、細かいミスが起こらないとなかなか得点が生まれません。誰が相手のミスを作り出すか。一つの小さなミスが、次のミスを生み出す連鎖を攻撃側が起こさせるか、守備側が止めるかの戦いになるのではないかと思います。
 
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