なぜ、今もサッカーを続けているのか
「その場その場で感情が流されるタイプ」と自己分析する。「なので、そのつど浮き沈みがあるんです」と。
たしかにそうなのかもしれないが、もうひとつ、話を聞いていて感じてしまったのはサッカーに対する「不完全燃焼感」だ。
運動神経の良さは幼い頃から群を抜いていたという。兄の影響もありサッカー部に入った三鷹三中時代。しかし中学校3年生の時から成長痛に苦しみ、都立荻窪高校ではサッカー部に入らず3年間を帰宅部で過ごした。しかし、痛みが完全に癒えた日本体育大学時代にサッカーに復帰、卒業後、実家から近かった横河武蔵野FCのセレクションを受けて合格。その後のサッカー人生はここまで述べてきた通りだ。そして気が付けば一度は引退しようと考えていた26歳の時から8年が経ち、この10月で34歳を迎える冨岡は今もサッカーを続けている。
では、なぜ今もサッカーを続けているのだろうか。取材を通して感じたのは、己のサッカー人生に「これを成し遂げた」と決定的に心に刻み付け得る“何か”を探しているのではないか、ということだ。自分はこれで納得できるのか。悔いのないサッカー人生と言い切れるのか。そんな自問自答を繰り返しながら、旅を続けているような想いが、普段の柔和な笑顔の裏に垣間見える気がするのは考えすぎだろうか。
そして、南葛SCでついに、彼は“何か”を見つけたようにも感じられるのだ。(文中敬称略)
(第3回に続く/次回の掲載は10月9日の予定です)
取材・文●伊藤 亮
たしかにそうなのかもしれないが、もうひとつ、話を聞いていて感じてしまったのはサッカーに対する「不完全燃焼感」だ。
運動神経の良さは幼い頃から群を抜いていたという。兄の影響もありサッカー部に入った三鷹三中時代。しかし中学校3年生の時から成長痛に苦しみ、都立荻窪高校ではサッカー部に入らず3年間を帰宅部で過ごした。しかし、痛みが完全に癒えた日本体育大学時代にサッカーに復帰、卒業後、実家から近かった横河武蔵野FCのセレクションを受けて合格。その後のサッカー人生はここまで述べてきた通りだ。そして気が付けば一度は引退しようと考えていた26歳の時から8年が経ち、この10月で34歳を迎える冨岡は今もサッカーを続けている。
では、なぜ今もサッカーを続けているのだろうか。取材を通して感じたのは、己のサッカー人生に「これを成し遂げた」と決定的に心に刻み付け得る“何か”を探しているのではないか、ということだ。自分はこれで納得できるのか。悔いのないサッカー人生と言い切れるのか。そんな自問自答を繰り返しながら、旅を続けているような想いが、普段の柔和な笑顔の裏に垣間見える気がするのは考えすぎだろうか。
そして、南葛SCでついに、彼は“何か”を見つけたようにも感じられるのだ。(文中敬称略)
(第3回に続く/次回の掲載は10月9日の予定です)
取材・文●伊藤 亮