“リアル南葛”こと南葛SCのキャプテン・安田晃大にはクールな印象がある。しかし、その内面には静かに、だが熱い「青い炎」をたぎらせている。決して折れない心、前を向き続ける姿勢。言葉にせずとも、その姿勢で南葛SCを牽引し続ける。
 
　南葛SCキャプテン、安田晃大の哲学に迫る企画。最終回となる第3回は、その心の内に秘めたプロフェッショナルな部分に迫る。
 
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　日程の関係で約1か月の間隔が空いて再開した、東京都社会人サッカーリーグ１部。８節の相手は上位に位置する東京蹴球団。この試合に勝って、後半戦に向けて加速度を増したかった。しかし試合は１-１で引き分け。チームはその後、選手からの発案で決起集会を開いた。
 
「決起集会はシーズンが始まって早い段階でやろうという話は出ていました。でも、中々開催するタイミングがなかったんです。で、試合も勝ったり負けたりでチームがあまり上手くいっていなかったこのタイミングで、選手の何人かからやろう、という話が出て。正直、それで勝てるならもっと早くやってますけど（笑）、ただ、こういう話が出てくるのはチームとしては間違いなくいいことで」
 
　仕事や用事がある選手がいたものの、ほぼ全員が出席した。会場は試合後、懇意にしているイタリア料理店にお願いした。
 
「南葛SCを応援してくれているお店でやれば、みんなが喜ぶのではないかと思って。お店を貸し切りにして料理を出していただいてありがたかったです。みんなでご飯を食べて、ワイワイして楽しかったですよ。こういう時間もいいなって。この時も思いましたが、南葛SCのチームだけでなく、貸し切りにしてくれたお店の方々のように、応援してくれる人のために頑張らなきゃいけないな、と。昨シーズン関東リーグに昇格できなかった時、応援してくれたみんなが悔しがっていて、その思いを伝えてくれました。自分自身プレーヤーですけど、ある意味自分以上に悔しがっていた方々には本当に申し訳なくて。“もっと頑張れたんちゃうかな”と悔しさが増したことを思い出しました」