せっかくボルドーに来たのなら、数日を割いて、周辺一帯に広がるワインシャトーを訪ねてみるのもオススメです。美味しいワインを試飲したり、カーヴを訪問したり、ゴージャスな本格フランス料理レストランと組み合わせたり……。きっと、夢の旅が始まるでしょう。
 
　ボルドー北方（メドック）にはマルゴーやサンテステフ、東方には、やはり世界遺産の古都サンテミリオンやポムロール、そしてボルドーワイン発祥の地である南方（グラーヴ）にはペサック・レオニアンやソテール（フォアグラに合う甘い白ワイン）といった、繊細でエレガントな有名ワインシャトーがあります。
 
　ただ、ワイン街道はたくさんあり、全てを回るのは不可能。そこで、大劇場のそばにあるオフィス・ド・トゥーリズム（市観光局）には、日程と予算に合わせた60ものコースが用意されていますので、それを上手に利用しましょう。
 
　と、ここまでワインに関する名所を紹介しましたが、ボルドーの見どころは決してワインだけではありません！　この街から大西洋の海辺までは、電車でほんの40～50分なのです。
 
　なかでも、アルカションはフランス人にも人気のエレガントなリゾート地。冬は美味しいカキの産地ですが、夏なら水着を持って出かけましょう。
 
　メルヘンチックな小さな街を散策したり、海辺のレストランで魚介料理を堪能したり、思い切って湾内クルージングに挑戦するのも楽しいこと請け合いです。
 
　ここでは、周辺の素晴らしい自然がしっかり保護されています。アルカションの手前にはル・テシュという町があり、そこには「レゼルヴ・オルニトロジック・デュ・テシュ（テシュ野鳥保護地）」と呼ばれる広大な自然公園が広がります。餌付けはいっさいせず、自然のまま野鳥を保護・観察しているのです。
 
　散歩道と観察小屋を巡って、日本では見られない野鳥たちの楽園をウォッチングしてみるのも一興でしょう。
 
　ここまできてお分かりの通り、EURO2016の旅は、まさに世界遺産の旅でもあるのです。今後も世界遺産が登場しますので、お楽しみに！
 
文：結城 麻里
 
【ヌボー・スタッド・ボルドーでの開催試合】
６月11日：ウェールズ vs スロバキア
６月14日：オーストリア vs ハンガリー
６月18日：ベルギー vs アイルランド
６月21日：スペイン vs クロアチア
７月２日：準々決勝
 
【主なアクセス】
◇パリからボルドー
TGVでパリ「モンパルナス」駅発→ボルドー「サン・ジャン」駅下車
※所要時間：約３時間
◇「サン・ジャン」駅からヌボー・スタッド・ボルドー
トラムC線「パルク・デゼクスポジション」駅下車
◇「サン・ジャン」駅から水鏡
トラムC線「プラス・ド・ラ・ブルス」駅下車
◇「サン・ジャン」駅からアルカション
TER「アルカション」駅下車
◇「サン・ジャン」駅からル・テシュへ
TER「ガール・デュ・テシュ」駅下車
 
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