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【EURO2016開催地を巡る旅】第3回:ボルドーとヌボー・スタッド・ボルドー「月の港、ワイン街道、そして大西洋への夢の旅」

カテゴリ:連載・コラム

結城麻里

2016年04月14日

350もの歴史文化財が並ぶ「月の港」と新名所「水鏡」は必見!

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超人気スポットとなっている「水鏡」。夜なると、幻想的な風景が浮かび上がる。 (C) REUTERS/AFLO

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 ボルドーで見逃せないのは、やはり「ポール・ド・ラ・リュヌ(月の港)」と呼ばれるユネスコ世界遺産区域です。
 
 ゆったりと流れるガロンヌ川が曲がりくねった辺り、ちょうど三日月状に広がった区域で、かつてワイン貿易を中心に栄華を極めた港だったため、この美しい名称がつけられました。ボルドー市総面積のほぼ半分が、世界遺産なのです。
 
 ここで、真っ先に足を運んでいただきたいのが、「ミロワール・ドー(水鏡)」という新名所です。
 
 築300年のブルス(証券取引所)の前に、三女神の美しい噴水を中央に配した「プラス・ド・ラ・ブルス(ブルス広場)」が広がり、その手前に水深2センチ・3450平方メートルという世界一大きな反射池が広がっています。
 
 しかも、静謐(せいひつ)な水鏡と噴霧状態が交互に出現する斬新な仕掛け。子どもも大人も恋人たちも、カメラを持って訪れる、超人気スポットです。
 
 ちなみにブルス広場の名称変遷を見ると、何となく歴史が分かります。
 
 王制だった当初は「プラス・ロワイヤル(王国広場)」、大革命後は「プラス・ド・ラ・リベルテ(自由の広場)」、皇帝ナポレオンが登場すると「プラス・アンペリアル(皇帝広場)」、王政復古時は「ヌボー・プラス・ロワイヤル(新王国広場)」……。
 
 そして現在は、「証券取引所広場」。つまり、その時々の支配者が一目瞭然なのです。
 
 では、この広場と水鏡という“玄関口”を抜けて、月の港に入ってみましょう。
 
 中世の面影を残すサン・ピエール地区、優美な「ポルト・カイヨ(カイヨ門)」、パリのオペラ座にも影響を与えた「グラン・テアートル(大劇場)」、「エスプラナード・デ・カンコンス(カンコンス広場)」は欧州一の広さを誇ります。
 
 また、巡礼路としても世界遺産に登録されている「カテドラル・サンタンドレ(サンタンドレ大聖堂)」と「トゥール・ペイ・ベルラン(ペイ・ベルラン塔)」、ボルドー市出身ウジェーヌ・ドラクロワの作品も所蔵する「ミュゼ・デ・ボザール(ボルドー美術館)」、そして「グロス・クロッシュ(大時計塔)」……。
 
 実に350もの歴史文化財が、散りばめられています。
 
 フランスの夏は夜9時でも明るいので、試合のない夜に夕食後の散策をすると、美しくライトアップされた建造物を楽しむことができるでしょう。幻想的に浮かび上がる夜のカイヨ門や大時計塔、荘厳なサンタンドレ大聖堂などは、是非カメラに収めたい“宝石群”です。
 
 ワインビストロも、市内各所で見つけられます。
 
 かつてJFAアカデミー福島でも指導し、現在はボルドー近郊に住むクロード・デュソー氏(元INFクレールフォンテーヌ所長)は、「最後にボルドー市内で食事したのは日本料理レストランだったからなあ」と笑いながら、以下のようにアドバイスしてくれました。
 
「新スタジアム周辺にはホテルがたくさんあるが、食事はやはりトラムで市内に行くといいだろうね。カンコンス駅で降りて市内に入れば、たくさん食べるところがあるよ。サント・カトリーヌ通りに行けば、もうよりどりみどりだ」
 
 是非、お気に入りのワインビストロやブラッスリを見つけてみましょう!
 
 また、巨大なガラスタワー、ワイン文明博物館(今年6月オープン予定)も、完成していれば、訪ねてみる価値あり。ワイン文明の全てが分かる博物館で、最上階からはボルドー市と周辺のぶどう畑が一望できるはずです。

本場のワインを舌で味わうのはもちろん大事だが、間もなくオープンのワイン文明博物館で、歴史などを知るのも貴重な経験となるだろう。 (C) REUTERS/AFLO

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