【岩本輝雄のオタクも納得!】期待外れの南野は2トップとの関係性を深める必要がある

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2016年01月14日

まだこのチームには“余力”がある。

個々がさらに奮起して、グループ戦術として機能できれば、課題が見えた攻撃面は改善されるはずだ(11番が久保、10番が中島)。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 北朝鮮戦は、セットプレーが成功し、粘り強い守備と相手のミスで勝つことができた。ただ、今後はもっと厳しい戦いが待ち受けているだろうし、南野をはじめ、中島や久保、武蔵といった攻撃の鍵を握る選手たちが結果を出さなければ、勝ち進むのは難しいだろう。
 
 一人ひとりのさらなる奮起が求められるけど、それがグループ戦術として機能できれば、なおベターだ。
 
 例えば、左サイドの中島が外に張り出し、3トップのような形となって、さらに武蔵が裏を突く動きを見せる。そうすることで相手の最終ラインは前に出てこられなくなり、最前線から久保がひとつ降りてきてボールを受け、そこに南野が外から中に入ってきて、さらにボランチの大島が飛び出してくれば、厚みのある攻撃ができる。
 
 相手のプレスが厳しくなった時こそ、複数人が絡んだワンツーやダイレクトプレーが効いてくる。北朝鮮戦では連動性ある組織的な攻撃がほとんど見られなかった。初戦だけにチーム全体に硬さがあったのかもしれないけど、決勝トーナメントを見据えて、グループリーグの段階で少しでも攻撃面の手応えを掴んでおきたいし、コンビネーションプレーに自信がなければ、戦いながらでも磨いていくしかない。
 
 北朝鮮戦では、追加点が奪えればもっと楽に戦えたのは間違いない。手倉森監督は交代カードを3枚使い切ったけど、1点ビハインドで前に出ざるを得なかった相手に対し、浅野を投入してみても面白かったのではないか。
 
 あれだけ北朝鮮のラインが高くなっている状況なら、縦にシンプルにボールをつないでスピードのある浅野を走らせる策がハマったはず。矢島や原川、豊川ら途中出場の選手たちが悪かったわけでは決してない。ただ、試合展開を考えれば、突破力のある浅野のほうが活きたと思う。
 
 その意味でも、まだこのチームには“余力”があると言っていい。次に手倉森監督がどんな手を打ってくるか、楽しみではある。短期決戦は勢いが大事。次のタイ戦で連勝を飾り、チームとして弾みをつけられれば、予選突破の可能性はさらに広がるはずだ。
 
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