社会人サッカーリーグ特有の難しさ
実際、選手兼コーチの部分だけでなく、チームとしての形も藤枝MYFCと重なる部分は多いという。
「当時の藤枝もプロ・アマの混合チームでした。プロとアマが混在し、経験の差も大きいなかで、当然意識、感覚のギャップがあります。すると同じことを伝えるにもその方法が変わってくることもあります。伝えたことをその言葉通りにのみ受け止めてしまうこともあり、言われたことをそのままやろうとする。選手によっては、言われたことの本質をこれまでの経験などを通して正しく脳内変換できたりします。監督が同じ言葉を発しても、伝わり方が変わってくるので、選手個々の感じを見ながら、細かく丁寧に紐解いて伝える必要も生じます。Jリーグのクラブや海外のプロクラブなどでも選手個々によって当然少なからずそのギャップはありますが、そういうクラブよりもその振り幅が大きい。でも藤枝の時にもその結果、最初アマチュアだった選手がすごい成長して、後にJ3でも試合に出場していた選手も何人かいます」
プロの方がアマより多かった藤枝MYFCの当時のチーム構成。結果、アマチュア選手がプロ選手によってレベルを引き上げられたことでチーム力がアップした。南葛SCとしても同じ道を歩みたいところだ。しかし、現状はそう簡単ではない。
「藤枝では練習に来られないアマチュア選手も少なかった。練習も午前中にやっていましたね」
南葛SCもプロ契約している選手は少なくない。柴村もそうだ。しかし、厳密にサッカーだけをして生活が成り立っている選手は数えるほどだという。プロ契約しているとはいえ、例えばスクールコーチなどを行なって生計の足しにしているのが現状だ。アマチュア選手にはもちろん日々の仕事がある。当然、毎回必ず練習に参加できるとは限らない。
「あと、夜に練習をしているというのも難しい点ですね。練習を終えて帰宅するのが23時くらい。それから食事を十分に摂ると胃がもたれてしまって睡眠の質が下がってしまう。翌日も朝から仕事があるので、就寝の時間を遅らせることはできない。栄養も休養も100%で行えないのが難しいところです。それで回復しきれないまま仕事に行く。そして仕事で疲労して練習に向かう。この繰り返しになるとコンディションは落ちていきます。東京都リーグの他のチームも条件は似ていると思います。が、南葛SCで特に今年から加入した元Jリーガーの選手たちにとっては、これまで行ってきたコンディショニングとのギャップが大きく感じられているはずです」
「これがJFLだと、現在ではほぼ全チームが日中に練習できるように調整されています」というように、練習時間ひとつでチーム作りの難しさはガラリと変わる。これが社会人サッカーリーグ特有の難しさといえよう。
「当時の藤枝もプロ・アマの混合チームでした。プロとアマが混在し、経験の差も大きいなかで、当然意識、感覚のギャップがあります。すると同じことを伝えるにもその方法が変わってくることもあります。伝えたことをその言葉通りにのみ受け止めてしまうこともあり、言われたことをそのままやろうとする。選手によっては、言われたことの本質をこれまでの経験などを通して正しく脳内変換できたりします。監督が同じ言葉を発しても、伝わり方が変わってくるので、選手個々の感じを見ながら、細かく丁寧に紐解いて伝える必要も生じます。Jリーグのクラブや海外のプロクラブなどでも選手個々によって当然少なからずそのギャップはありますが、そういうクラブよりもその振り幅が大きい。でも藤枝の時にもその結果、最初アマチュアだった選手がすごい成長して、後にJ3でも試合に出場していた選手も何人かいます」
プロの方がアマより多かった藤枝MYFCの当時のチーム構成。結果、アマチュア選手がプロ選手によってレベルを引き上げられたことでチーム力がアップした。南葛SCとしても同じ道を歩みたいところだ。しかし、現状はそう簡単ではない。
「藤枝では練習に来られないアマチュア選手も少なかった。練習も午前中にやっていましたね」
南葛SCもプロ契約している選手は少なくない。柴村もそうだ。しかし、厳密にサッカーだけをして生活が成り立っている選手は数えるほどだという。プロ契約しているとはいえ、例えばスクールコーチなどを行なって生計の足しにしているのが現状だ。アマチュア選手にはもちろん日々の仕事がある。当然、毎回必ず練習に参加できるとは限らない。
「あと、夜に練習をしているというのも難しい点ですね。練習を終えて帰宅するのが23時くらい。それから食事を十分に摂ると胃がもたれてしまって睡眠の質が下がってしまう。翌日も朝から仕事があるので、就寝の時間を遅らせることはできない。栄養も休養も100%で行えないのが難しいところです。それで回復しきれないまま仕事に行く。そして仕事で疲労して練習に向かう。この繰り返しになるとコンディションは落ちていきます。東京都リーグの他のチームも条件は似ていると思います。が、南葛SCで特に今年から加入した元Jリーガーの選手たちにとっては、これまで行ってきたコンディショニングとのギャップが大きく感じられているはずです」
「これがJFLだと、現在ではほぼ全チームが日中に練習できるように調整されています」というように、練習時間ひとつでチーム作りの難しさはガラリと変わる。これが社会人サッカーリーグ特有の難しさといえよう。