「15年」のように浮上できるか、「13年」のように沈むか――今まさに岐路に立たされている。

サポーターも勝点3を掴む難しさを十分認識している。だからこそ、今が踏ん張りどころであり、分岐点と言える。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

浦和戦で活躍した神谷はまだ粗削りだが、反撃のキーマンに十分なり得る。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
ひとつ目が、菊池が示したように「前向き」なプレーを貫くこと。ナビスコカップの名古屋戦とリーグの神戸戦で、ベテランの坪井と島村が活躍して目処が立ったのは大きい。それに呼応するように新戦力組が湘南カラーに染まっていけば、上手く「前向き」な雰囲気が伝播していくだろう。浦和戦で輝きを放った新人の神谷を含む新戦力のさらなる台頭が、反撃には不可欠だ。
その点とつながるのがふたつ目、一体感を失わないことだ。大黒柱の菊地が右膝前十字靭帯損傷により、長期離脱することが判明した。チームは今まさに岐路に立たされている。13年は序盤の躓きが響いてJ2降格の憂き目にあった。ただ、快進撃を遂げた昨季でさえ、ホーム初勝利を挙げたのは4月最後の鳥栖戦だった。そこで手応えを掴み、チームは突き抜けて行ったのは、記憶に新しい。勝点3を掴むための産みの苦しみを、監督も選手もサポーターも十分認識している。だからこそ、今季、ここが踏ん張りどころだ。
そろそろ「結果=勝点3」を死に物狂いで掴めるかどうかが、「15年」のように浮上できるか、「13年」のように沈むか――重大な局面にいる。
そして三つ目が、具体的にゴール前での質――「大胆さと繊細さ」の追求だ。厳密に言えば、ナビスコカップの名古屋戦では1-0の勝利を挙げたものの、やはりこれまでの戦いぶりを振り返ると、全体的に前掛かりになってバランスを失っていると言える。無駄走りが多く、後半にバテてしまってもいる。湘南スタイルの特長は、チーム一丸となって攻め、守るところにある。ひとつ歯車が噛み合わなくなると、機能が失われてしまう。
改めて一人ひとりがそのワンプレーの重さを認識したい。その一方で、ミスを恐れて小さくならず、大胆に繊細に――湘南スタイルを磨き上げていくしかない。
まずは、開幕未勝利のトンネルを抜けること。この暗中模索の道を脱せれば、その後の疾風怒濤の中も力強く突き抜けられるはずだ。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
その点とつながるのがふたつ目、一体感を失わないことだ。大黒柱の菊地が右膝前十字靭帯損傷により、長期離脱することが判明した。チームは今まさに岐路に立たされている。13年は序盤の躓きが響いてJ2降格の憂き目にあった。ただ、快進撃を遂げた昨季でさえ、ホーム初勝利を挙げたのは4月最後の鳥栖戦だった。そこで手応えを掴み、チームは突き抜けて行ったのは、記憶に新しい。勝点3を掴むための産みの苦しみを、監督も選手もサポーターも十分認識している。だからこそ、今季、ここが踏ん張りどころだ。
そろそろ「結果=勝点3」を死に物狂いで掴めるかどうかが、「15年」のように浮上できるか、「13年」のように沈むか――重大な局面にいる。
そして三つ目が、具体的にゴール前での質――「大胆さと繊細さ」の追求だ。厳密に言えば、ナビスコカップの名古屋戦では1-0の勝利を挙げたものの、やはりこれまでの戦いぶりを振り返ると、全体的に前掛かりになってバランスを失っていると言える。無駄走りが多く、後半にバテてしまってもいる。湘南スタイルの特長は、チーム一丸となって攻め、守るところにある。ひとつ歯車が噛み合わなくなると、機能が失われてしまう。
改めて一人ひとりがそのワンプレーの重さを認識したい。その一方で、ミスを恐れて小さくならず、大胆に繊細に――湘南スタイルを磨き上げていくしかない。
まずは、開幕未勝利のトンネルを抜けること。この暗中模索の道を脱せれば、その後の疾風怒濤の中も力強く突き抜けられるはずだ。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)