神戸戦の18分、伝家の宝刀を抜こうとするハイライトシーン。寸前に「刀」が出てこなかった。
このオフ、遠藤(→浦和)、永木(→鹿島)、古林(→名古屋)、秋元(→FC東京)と、チームを支えてきた中心選手が一挙に退団していった。クラブ内でも社長と強化部長が交代するなど、体制が大幅に変わった。そんななか複数のオファーを受けていた曺監督だが、「新しいチームを引き受けたつもり」で、5年目の指揮を執ることを決断した。監督を引き留め、最悪の流れは食い止めた。
これまでの戦いぶりを見ると、やはり戦力ダウンした印象は否めない。他チームであまり出場機会を得られずにいた選手が加入してきて、最近はスタメンに名を連ね出している。
下田(←甲府)はシャドーとボランチで推進力を与え、岡本(←浦和)は川崎戦で劇的なゴールを決め、端戸(←横浜)は神戸戦の先制点につなげるサイドチェンジの起点となり、奈良輪(←横浜)もユーティリティ性を発揮している(元日本代表の長谷川アーアリジャスールのサラゴサからの獲得もこのほど発表された)。それでも昨季までの主力を脅かすような、パッとする活躍があまり見られない。最もインパクトを残した岡本も神戸戦では先発を外れており、まだ不可欠な存在になり切れていない。
もちろん湘南のスタイルは特殊なだけに、これからさらにフィットしてくるはずだ。とはいえ、その点を差し引いても課題に感じるのが、スピード感溢れるチーム一丸となったダイナミックなアタックが、まだ表現し切れていないところ。大事な局面で、噛み合わずにいる。
例えば神戸戦の18分、端戸がボール奪取からカウンターに持ち込み敵陣ゴール前までボールを持ち込んだ場面。左サイドを全力で駆け上がって敵陣を深く抉った三竿へのパスが雑になり、呆気なく相手DFにクリアされた。
そこまでボールを持ち込んだプレーは良かったが、伝家の宝刀を抜こうとするまさに湘南スタイルのハイライトシーンで、残念ながら寸前に「刀」が出てこなかった。観客の多くが三竿の左足から光線のような高速キック(クロスかシュート)が放たれるイメージを膨らましていただけに、いたるところから落胆のため息が漏れた。
厳しい言い方をすれば、昨季であれば、あり得ないミスパスだった。アクセルを思い切り踏んでトップスピードに乗ったら、急ブレーキをかけてしまう。しかもフルスピードでバックしなければならない。実に非効率。走力を武器とする湘南にとって、そのようなエネルギーの無駄な消費は致命傷にもなりかねない。
これまでの戦いぶりを見ると、やはり戦力ダウンした印象は否めない。他チームであまり出場機会を得られずにいた選手が加入してきて、最近はスタメンに名を連ね出している。
下田(←甲府)はシャドーとボランチで推進力を与え、岡本(←浦和)は川崎戦で劇的なゴールを決め、端戸(←横浜)は神戸戦の先制点につなげるサイドチェンジの起点となり、奈良輪(←横浜)もユーティリティ性を発揮している(元日本代表の長谷川アーアリジャスールのサラゴサからの獲得もこのほど発表された)。それでも昨季までの主力を脅かすような、パッとする活躍があまり見られない。最もインパクトを残した岡本も神戸戦では先発を外れており、まだ不可欠な存在になり切れていない。
もちろん湘南のスタイルは特殊なだけに、これからさらにフィットしてくるはずだ。とはいえ、その点を差し引いても課題に感じるのが、スピード感溢れるチーム一丸となったダイナミックなアタックが、まだ表現し切れていないところ。大事な局面で、噛み合わずにいる。
例えば神戸戦の18分、端戸がボール奪取からカウンターに持ち込み敵陣ゴール前までボールを持ち込んだ場面。左サイドを全力で駆け上がって敵陣を深く抉った三竿へのパスが雑になり、呆気なく相手DFにクリアされた。
そこまでボールを持ち込んだプレーは良かったが、伝家の宝刀を抜こうとするまさに湘南スタイルのハイライトシーンで、残念ながら寸前に「刀」が出てこなかった。観客の多くが三竿の左足から光線のような高速キック(クロスかシュート)が放たれるイメージを膨らましていただけに、いたるところから落胆のため息が漏れた。
厳しい言い方をすれば、昨季であれば、あり得ないミスパスだった。アクセルを思い切り踏んでトップスピードに乗ったら、急ブレーキをかけてしまう。しかもフルスピードでバックしなければならない。実に非効率。走力を武器とする湘南にとって、そのようなエネルギーの無駄な消費は致命傷にもなりかねない。