【浦和】“今年最も走った”主将の阿部勇樹が関根貴大ら若手に背中で伝えた想い。「プロになる前からの仲間」という引退宣言した鈴木啓太と交わした約束とは?

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年11月25日

浦和を巡るすべての人の歓喜が待っていると信じて、阿部が駆け抜ける。

チャンピオンシップ準決勝では、G大阪とホームの埼玉スタジアムで激突する。阿部にとっては自身のキャリアで初のチャンピオンシップとなる。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 目の前のやるべきことに、全力を尽くすのみ。
 
 阿部がサッカー選手として継続してきたことは、いたってシンプルなのかもしれない。とはいえ、その継続は、口で言うほど簡単にできるものではない。
 
「ひとつ、ひとつ、戦っていくだけ。(G大阪は)良い相手だから、そこに勝って勢いを付けたい。まず、今度の土曜日。その1試合に勝たないと、次はない。また埼スタで、みんなと笑いたい」
 
 11月28日、ホームで迎えるチャンピオンシップの準決勝・G大阪戦に向けて、阿部は覚悟を口にした。
 
 浦和の練習で必ず組まれる紅白戦、阿部が厳しいチャージをチームメイトに仕掛ける。激しい衝突音。一瞬、大原練習場の全体に緊張が走る。
 
 しかし、その直後、職人技のようにボールを刈り取った阿部が、淡々と攻撃に転じる。彼にとって、その守り切った一瞬でさえ、すでに“過去”になっていた。
 
 そんなひとつのプレーも、記者を含めた周りの人たちに、なにかを訴えるメッセージのように伝わってくる。「背中」でチームメイトを、いや浦和というクラブ全体を鼓舞する存在、それが阿部だ。
 
 彼は以前、イングランドのレスターから復帰した理由について、こんなことを話していた。
 
「俺が(イングランドのレスターから)帰ってきた理由のひとつが、ミシャ(ペトロヴィッチ監督の愛称)のもとでサッカーがしたいからだった。監督の言うことが以前よりも、理解できて、成長できている実感も得られている。練習でも、試合でも、監督の笑顔が見られると嬉しいから」
 
 98年にプロのキャリアをスタートさせ、チャンピオンシップに臨むのは初めてである。
 
 浦和のキャプテン、阿部勇樹が一世一代の大舞台に立つ。背番号22は“仲間たち”のために誰よりも走り、そうすることで自分自身にも打ち克ってきた。
 
 2015年のJリーグも“あと3試合”。そのラスト、浦和レッズを巡るすべての人たちの歓喜が待っていると信じて、阿部が駆け抜ける。
 
文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 

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