タイトルを明け渡し、10月下旬以降の不敗神話も終焉。
序盤に猛攻を受けて“混乱”が疫病のように広がり、先制点を与えた後は“動揺”が伝播し、三冠経験チーム同士の対決は鹿島に軍配が上がった。今季で3年目の長谷川体制において、10月下旬以降の黒星は初。それは終盤戦の「不敗神話」が途絶えたことを意味する(※年度別の詳細は次のページを参照)。
3年間の10月下旬以降の戦績は、13年が5勝1分、14年が6勝2分。そして今季も10月21日に広州恒大にホームで引き分け、25日にアウェーで仙台に競り勝ち、尻上がりに調子を上げそうな予感を漂わせていた。ACLはベスト4で敗退も、2年連続の三冠も視界に捉えていただけに、ここでタイトルを獲得していれば“快進撃”の機運が高まったはずだ。
結局、王座から引きずり降ろされてタイトルを明け渡し、終盤戦(10月下旬以降)の不敗神話も終焉。11月7日にはホームでの広島戦が控えているが、この一戦に敗れると広島の優勝に加え、G大阪は年間3位からの転落もあり得る。2試合続けて目の前で相手チームの胴上げという展開は、三冠王者にとって屈辱以外の何物でもない。
もっとも、11月以降に限定すれば不敗神話は継続しており、広島戦で弾みをつけて再び波に乗れるか。真価が問われる一戦となりそうだ。