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【EURO2016開催地を巡る旅】最終回:パリとパルク・デ・プランス「芸術と進歩と自由の都で一生の思い出を」

カテゴリ:連載・コラム

結城麻里

2016年05月31日

上から見ても下から見ても美しい街! 寝そべれば新たな発見も。

パリのシンボルをあらゆる場所から眺めてみよう! この街の色々な“顔”が見えるはず。写真はエッフェル塔 (C) REUTERS/AFLO

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最古の歴史を誇る橋、ポン・ヌフ。セーヌ河岸の約8キロにわたるユネスコ世界遺産を見れば、パリの歴史が分かる。 (C) REUTERS/AFLO

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 EURO2016でスターを拝んだら、煌めくパリの夜へと繰り出しましょう! と言いたいところですが、名所を訪ねるなら早起きがオススメ。世界中の観光客が集まるパリは、どこも行列だらけになるからです。
 
 まず、パリの構造美を堪能したい方は、エッフェル塔のてっぺん(途中までなら階段で)、凱旋門の上、モンパルナスタワー最上階、モンマルトルの丘などへ足を運びましょう。どこも絶景です。
 
 でも私のオススメは、ノートルダム大聖堂の上! ヴィクトル・ユーゴーの小説『ノートルダム・ド・パリ』そのままに螺旋階段をひたすら登ると、セーヌ河を中央に配した麗しきパリが眼下に姿を現わします。
 
 ガルグーイユと呼ばれる怪物の雨樋がパリを見下ろし、屋根や煙突やモニュメントの数々が光に応じて色彩を変え、小説でカジモドが鳴らしたブルドンと呼ばれる大鐘も見学できます。もちろん、大聖堂の美しい後ろ姿を拝むのもお忘れなく!
 
 カルティエ・ラタンに住むフランス人大学教授によれば、近くにあるアラブ世界研究所のてっぺんもパリジャンお気に入りのビューポイントで、超高級レストラン「La Tour d’ Argent(ラ・トゥール・ダルジャン)」とほぼ同じ風景が楽しめるそうです。
 
 もちろん、“下”から堪能しても美しいのがパリ。そこでオススメなのが、セーヌ河クルーズです。
 
 美を競う数々の橋をくぐり、両岸にギッシリ並ぶ名所を別のアングルから堪能できます。有名なバトームーシュの他にも複数のクルーズ船があり、格安版から食事つきの豪華版までよりどりみどりです。
 
 また、パリジャンに教えてもらったエッフェル塔の楽しみ方のひとつが、“寝そべり”。快晴の日に芝生に寝そべって塔を見上げるというもので、やってみると驚き! 周囲の人々が視野から消え、真っ青な空とエッフェル塔だけが……。
 
 もっとも、ここはEURO期間中、巨大なファンゾーンの祭典会場になるので、密集状態になる前に、是非とも試してみてください。
 
 ついでに、地下のパリまでご案内してしまいましょう。骸骨が迎えてくれる「カタコンブ」です。ここは、暑い日でも涼しい人気スポット。お化け屋敷に入るような恐怖に襲われますが、終わってみれば不思議な感動。パリでは、無縁仏さえあっけらかんと主人公になれるのです。
 
 そういえば、『レ・ミゼラブル』に登場する地下水道も、見学できるようになっています。
 
 さて、再び地上に戻りましょう。
 
 セーヌ河周辺一帯は、もちろんユネスコ世界遺産。美しい河岸をそぞろ歩き、橋の数々を渡ってみれば、全ての場所が美しいビューポイントになっていることが分かるでしょう。
 
 恋人たちが南京錠をかけた芸術橋(重量の問題で南京錠は現在撤去)、金色に輝くアレクサンドル3世橋、ポン・ヌフなどは、写真や絵画だけでなく、映画や香水のコマーシャルに登場し続ける夢の橋です。
 
 詩人アポリネールが「ミラボー橋の下をセーヌは流れ」と謳ったミラボー橋そばには、元祖・自由の女神がすっくと、しかし上品に立っています。
 
 貸自転車ベリブで颯爽と、これらの橋をめぐるのも、楽しいこと請け合いです。
 
 もちろん、コンコルド広場から凱旋門に向かって、世界一美しい大通りシャンゼリゼを歩くのもお忘れなく。パリの女性市長アンヌ・イダルゴの粋な決定で、この夏からシャンゼリゼは、毎月第一日曜日が歩行者天国になります。
 
 パリは街そのものが、一大芸術作品なのです!
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