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【編集長コラム】失望の後に変革あり――アジアの現実を知ったハリルホジッチ監督は、最適解を見出せるか?

カテゴリ:日本代表

谷沢直也(サッカーダイジェスト編集長)

2015年06月18日

2008年に敵地でバーレーンに敗れた後、岡田監督が推し進めた改革。

2008年のW杯3次予選で、チームの敗戦を機にスタメンに定着した長谷部。今回の想定外のドローに、キャプテンとしてなにを想うのだろうか。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 もっとも観る側からしたら、この想定外の引き分けによって”楽しみ”が増えたのは間違いない。過去を振り返ってみても、歴代の日本代表のターニングポイントに「失望」は付き物だからだ。
 
 ワールドカップ予選で例を挙げるなら、2008年3月に行なわれた南アフリカ大会のアジア3次予選2節、敵地でのバーレーン戦だろう。前年11月にオシム前監督が病に倒れたことでチームを引き継いだ岡田武史監督は、予選開幕まで時間がなかったこともあり、まずは前体制の基盤を壊さずにチーム作りを進めた。
 
 しかし、この試合でバーレーンに0-1で敗れると、帰国後に「これからは俺のやり方でやる」と宣言。約2か月後に控えていた3次予選の残り4試合に向けて、緊急の国内組合宿を実施するなど、改革を推し進めていく。
 
 こうして姿を現わしたのが、その後長く日本代表の基本システムとなる4-2-3-1の採用と、「遠藤保仁×長谷部誠」の2ボランチの結成、そして左SB長友佑都の抜擢だった。
 
 就任からワールドカップ予選開幕までの時間が短かったのは、今回のハリルホジッチ監督も同じ。3月の2連戦と5月の代表候補合宿で、「縦に速い攻撃」などすでに自らのカラーを発信しているが、シンガポール戦の引き分けによってアジアサッカーの現実を知り、現チームのメンバーや戦術を再考しやすい状況になったのは確かだ。
 
 試合後の会見で「分析するには良い試合」と語っていた指揮官が、9月のカンボジア戦に向けてどんな一手を打つのか。ワールドカップ・アジア2次予選の対戦国のレベルを考えれば、まだある程度はチームを大胆に変えることができるタイミングだけに、今後の動きが興味深い。
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