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【サッカーダイジェストの視点】またも陥った“ポゼッション自滅”。1年前のギリシャ戦から時間は止まったままだ

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2015年06月17日

引いて戦う相手への攻略法は見つかっていない。

岡崎はチャンスがありながら決め切れなかった。試合後のコメントからは自分に対する怒りさえ感じられた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト編集部)

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 結局のところ、1年前のワールドカップからなにも変わっていないのではないか。スコアレスドローに終わったギリシャ戦、ひとり退場者が出て数的優位を得ながらも崩し切れなかったあの凡戦から、時間は止まったままなのかもしれない。
 
 長谷部が「今日のような相手には縦に速いサッカーは難しいと言えば、そうだと思う」と吐露したとおり、引いて戦う相手への攻略法は見つかっていない。狭い局面を打破する技術や球際の強さがただ単純に欠けているのか、それとも、ハリルホジッチ監督が再三言うように「チームを作るための時間がまだまだ足りない」のか。
 
 いずれにせよ、本番でこそ問われる成長力をワールドカップ予選の舞台でも示せなかったのは事実だ。1年前のギリシャ戦、アジアカップ準々決勝のUAE戦、今回のシンガポール戦すべてにおいて、日本が陥ったのは“ポゼッション自滅”(シンガポール戦のポゼッション率は65.7パーセント)。ボールをキープできても効果的な攻撃につなげられない重病だ。
 
 ザッケローニ時代から頻繁に見られるようになったこの持病を克服するには、荒療治も必要だろう。例えば現状のチームを解体し、“ザック色”に染まっていないメンバーを軸に“ハリルカラー”を新たに植え付ける。
 
 それがベストな方法かはさて置き、幸い、8月には国内組で臨む東アジアカップがある。チームを見つめ直す良い機会になるはずだ。
 
 対戦国の日本対策が進むなかで、アジアの壁を打ち崩すのは予想以上に困難なミッションにも映る。ワールドカップ予選は始まったばかりと胡坐をかいているようだと、いずれ取り返しのつかない事態になる。
 
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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