今はまだ活かしきれていないが、可能性は間違いなく感じられた
15分の失点シーンも不用意なプレーがきっかけになってしまった。中盤で背を向けた状態でボールを受けたシルバノ・フォスがチェックに来る相手選手に気づかず、味方へのパスを選択。シモン・アディングラに狙い通りにボールをカットされ、ここからアンティ・ファティに持ち込まれてゴールを許した。
パスミスはもちろんあってはならないことだが、だがミス後の対応もベストだったとは言えない。ミスは起こってはいけないが、頭の片隅に「もしミスがあったら」の回路が組み込まれてないとどうしても後手に回る。
GKは悔しさをあらわにした後すぐに、ミスをしたフォスへと駆け寄り、抱きしめて慰めていた。フォスはまだ18歳の選手だ。資質は間違いないが、まだこれからの選手だ。本来はチームとしてのバランスが取れていて、ミスをしても周りがすぐにサポートしてくれる状況での起用が望ましい。だが、こうした状況でも彼の持つ“いま”の能力に期待して起用されているというのが、将来への大きな財産となってほしいものだ。
パスミスはもちろんあってはならないことだが、だがミス後の対応もベストだったとは言えない。ミスは起こってはいけないが、頭の片隅に「もしミスがあったら」の回路が組み込まれてないとどうしても後手に回る。
GKは悔しさをあらわにした後すぐに、ミスをしたフォスへと駆け寄り、抱きしめて慰めていた。フォスはまだ18歳の選手だ。資質は間違いないが、まだこれからの選手だ。本来はチームとしてのバランスが取れていて、ミスをしても周りがすぐにサポートしてくれる状況での起用が望ましい。だが、こうした状況でも彼の持つ“いま”の能力に期待して起用されているというのが、将来への大きな財産となってほしいものだ。
最終的に後半にも失点し、0-2で敗れたアヤックス。ブライトンも負傷者が多く、日本代表の三笘薫にしても本調子とは言えない状態だったが、両チームの成熟度には確かな差があった。
とはいえ、アヤックスらしさもあった。ビルドアップからブライトンのボランチ裏や脇のスペースで待つ味方へ鋭いパスが上手く送られるシーンが何度もあった。とても難易度が高く、効果も高い。その次のパスやフリーランが噛み合えばビックチャンスになりそうなシーンもあった。今はまだ活かしきれていないが、可能性は間違いなく感じられた。
2失点を喫した後でも声援を送るゴール裏のサポーター。その声を選手はどのように受け止めているのだろう。懸命さが裏目に出るというのはやるせない。終盤にはビックチャンスが続くがゴールネットを揺らすことができない。
74分には右サイドからの小気味いいコンビで崩すと、最後はクロスをブライアン・ブロビーが右足シュート。右ポストをたたいたボールが左ポストに跳ね返り、ゴールならず。悲鳴のようなファンの声が四方から聞こえてくる。でもあとひとつ何かが好転すれば。そんな雰囲気はスタジアムにあるのだ。
まだぎくしゃくさは残っている。20代前半の選手が多い若いチームだ。今は苦しい。ちょっと光明が見えてもまたその光を見失うことがあるかもしれない。オランダの名門は、誇りを胸にここから巻き返せるか。
取材・文●中野吉之伴
「1対1で勝てると思った」38歳の元英代表DFを翻弄!なぜ三笘薫は後半から輝けたのか。感情を爆発させた理由、5戦未勝利には「もちろん悔しい。でも...」【現地発】
とはいえ、アヤックスらしさもあった。ビルドアップからブライトンのボランチ裏や脇のスペースで待つ味方へ鋭いパスが上手く送られるシーンが何度もあった。とても難易度が高く、効果も高い。その次のパスやフリーランが噛み合えばビックチャンスになりそうなシーンもあった。今はまだ活かしきれていないが、可能性は間違いなく感じられた。
2失点を喫した後でも声援を送るゴール裏のサポーター。その声を選手はどのように受け止めているのだろう。懸命さが裏目に出るというのはやるせない。終盤にはビックチャンスが続くがゴールネットを揺らすことができない。
74分には右サイドからの小気味いいコンビで崩すと、最後はクロスをブライアン・ブロビーが右足シュート。右ポストをたたいたボールが左ポストに跳ね返り、ゴールならず。悲鳴のようなファンの声が四方から聞こえてくる。でもあとひとつ何かが好転すれば。そんな雰囲気はスタジアムにあるのだ。
まだぎくしゃくさは残っている。20代前半の選手が多い若いチームだ。今は苦しい。ちょっと光明が見えてもまたその光を見失うことがあるかもしれない。オランダの名門は、誇りを胸にここから巻き返せるか。
取材・文●中野吉之伴
「1対1で勝てると思った」38歳の元英代表DFを翻弄!なぜ三笘薫は後半から輝けたのか。感情を爆発させた理由、5戦未勝利には「もちろん悔しい。でも...」【現地発】