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「ひとつの言葉が劇的にチームを変えた」愛弟子・中西哲生氏が明かす名将ヴェンゲルの“グランパス改革”/前編

カテゴリ:Jリーグ

江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年06月13日

「走っている選手にパスが合えば崩せる」

途中出場が多かった中西氏は、切り札として攻守両面で貴重な役割を果たした。(C) J.LEAGUE

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――その言葉で共通理解が生まれたわけですね。

「そこからもう簡単です。2トップにストイコビッチと小倉がいるので、みんなボールを奪ったら、まずボールを預ける。二人とも技術が高く、ボールを取られない。ただ、それより前に人はいないので、『他の選手が二人を追い越さなきゃいけない』ということに気づくんです。それで攻撃が一気にダイナミックになった。当時のゴールシーンを見たら、ストイコビッチと小倉がボールを持った瞬間に、両サイドの岡山や平野など他の選手が走り出して二人を追い越してるシーンが多いと思います。しかも、追い越した選手にピタリとパスが合うんです。走っている選手にパスが合えば崩せるという基本原則が分かったのは大きかったですね」

――そのなかで、中西さんの役割は?

「ダブルボランチの片方が、マネジメントをするという感じでした。基本的に浅野さんとデュリックスだったので、浅野さんがマネジメントをしてデュリックスが前に出るという縦のバランスでした。僕が入れば、そのマネジメント役をして飛び出すというよりは抑え気味にいくみたいな。

 途中から入る事が多かったので、勝っている時は、ディフェンスラインの前で蓋しててくれ、ワイパーのように敵のフォワードに直接ボールが渡らないようなプレーをしてくれという事を言われました。ただ、チャンスだったら、前の選手を追い越して出て行ってもいいよ、と。もうこれ以上追加点がいらない状況だったら出る必要はないですけど、1点リードのようなケースでは、チャンスがあったら出ろと指示されていました」
 
(後編に続く)

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)
協力●DAZN
 
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