ガンバ大阪、驚愕の9連勝。指揮官、宮本恒靖が明かす「快進撃の舞台裏」

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年11月28日

真価が問われる2019年シーズンへの青写真

最低限の目標であった残留を決めた。だが安堵するのも束の間、智将の頭の中はすでに来季に向けた“アイデア”でいっぱいだ。写真:川本学

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 監督に就任したのが7月23日。それから111日間を費やして、11月10日の第32節・湘南ベルマーレ戦の勝利で残留を確定させた。続く第33節の長崎戦でも勝利を収め、21年ぶりとなる9連勝。これはクラブ史上タイ記録である。就任から10勝3分け3敗、勝点33を積み重ねた。当初の目標だった24ポイントを大幅に上回る数値だ。

 新指揮官にとって葛藤と苦悩の連続だった111日間。あっという間だったのか、それとも?

「111日? ゴロがいいですね(笑)。どうかな、やっぱり長かったかな。8月終わりくらいにはもう1か月経ったんか、早かったなと感じたりもしましたけど、そこからが長かった。インターナショナルウイークを挟んだりもして、あれはチームを調整するのにすごく難しいものなんやと身に染みて感じましたよ。これからってときに中断になって、焦れたものがあったんで。いずれにせよ、いろんなものが見えた111日間でしたね」

 
 ガンバにとっても監督2年目の宮本にとっても、真価が問われるのは2019年シーズンだろう。川崎や広島を撃破しての連勝街道を走っただけに、ファン・ウィジョの残留など戦力さえ維持・発展できれば、覇権奪還を実現できるのではないか。周囲はそんな淡い期待を寄せるが、レジェンドに浮かれた様子は微塵もない。

「忘れたらアカンのは、ガンバは今季、残留で苦しんだチームだということ。残留に向かってパワーを集結させて一体となって戦えたけど、来季はまたイチからのスタートになる。まるで違うものやと考えないといけない。良いプレシーズンを過ごして、また新しい選手も入ってくるやろうから良いグループを作り、『ガンバってこうやね』って部分をより出しながらお客さんを楽しませたい。連勝できたからって明日は明日。次は次。その連続だと思う。そこに向けて選手と一緒に良い準備をする。ただ、試合のためだけの準備にはしたくない。ちょっとでも巧くなってもらいたいし、選手たちには楽しい、毎日成長してるなと感じて家に帰ってほしい。やるべきことはまだまだ、たくさんありますよ」

 そう言ってひと息つき、コーヒーを口にした宮本恒靖。なんだろう、この異様なまでの風格とカリスマ性は。もう20年近い付き合いになるが、再会するたびにその斬新なアイデアに圧倒され、深みのある人間性に引き込まれてしまう。すべてが自然体で、男が惚れる男。何歳になってもカッコイイはずである。

 やはりこの闘将はガンバのみならず、日本サッカー界の宝なのだ。

取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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