ガンバ大阪、驚愕の9連勝。指揮官、宮本恒靖が明かす「快進撃の舞台裏」

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年11月28日

細かなディテールにもこだわり。最たる例は“コイントス”

現役時代に苦楽を共にした遠藤との関係性も興味深い。多くを語らずとも分かり合える間柄だ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 現役時代はガンバでも日本代表でも守備の要を担い、キャプテンとしての重責も全うした。ただその頃は熱さよりも冷静さ、どちらかと言えばピッチ内外で名バランサーぶりを発揮していたように思う。ところが、いまはどうだ。ガンバのベンチ前にいるのは明らかに熱血漢であり、激しい身振り手振りでチームを叱咤激励するモチベーターだ。よもやこれも計算して演じている?

「まさか、ないない、それはない(笑)。勝ちたいし、勝たせたい、勝って選手に自信を回復してもらいたい。その一心だけですよ。だから気づいたらテクニカルエリアを飛び出してしまってて注意される。あれってなんであんなに狭いんですかね(笑)。代表でキャプテンをやっていたのとはまた違う責任感。ファンのことを意識するようにといつも言っているし、絶対に悲しませてはいけないと。そういうものも選手たちが感じ取ってくれたのかもしれない。ファンの想いに応えたいと」

 細かなディテールにもこだわる。その最たる例が、コイントスでの陣地替えだろう。

 ゲーム主将の三浦が宮本に課されていたのは、「後半にホームサポーターの声援を背に受けて闘うサイドを選択」だ。なんと三浦はホーム最終戦のV・ファーレン長崎戦までコイントスで11連勝! 天文学的な勝率を弾き出し、チームの快進撃に貢献した。指揮官もこれには驚きを隠せない。「あの大声援を背中に受けて攻める。終盤に相手サポーターの前で守っていれば相手が勢いづくかもしれない。それは避けたいし、いまのウチのスタジアムはものすごい“圧”を生み出せますから。そういうところにもこだわりながら、勝ちを拾っていきたかった」と話し、笑みを浮かべる。

 
 ここに来て38歳のヤットを光り輝かせたのも、指揮官ツネの功績だろう。

 長谷川健太、レヴィー・クルピの両政権下では、どこか必要以上に攻守両面で自身に負荷をかけ、無理をしているように感じていたが、新生ガンバでは役割がすっきりした。システムのど真ん中に位置して、周囲を徹底的に活かしてみずからも活きる、原点回帰を果たしたのである。最高の相棒、今野の存在も大きな助けとなった。

「ヤットには、試合のなかでこういうプレーをしてくれとかは言いますけど、多くは語らなくても実践してくれる信頼性がありますから。ただ最初の頃は、ピッチ上のいろんなところに顔を出していた。近年のスタイルやったのかなと思うんですけど、それは控えてほしいと言いました、やっぱり真ん中にいて、ゲームをコントロールしてくれと。前に行ったときはもちろんペナルティーエリアの角まで行くのはいいけど、降りてきてサイドバックを高くして、そこに入るのとかはやめてほしいと。プレースピードを速めてくれとか、そういうのは口にしなくても汲んでくれる。おそらく、いまでも巧くなりたいと思っているからこそ、こっちが与えた課題に対してもいち早く取り組めるんやと思います」
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