日本人の看板選手が長く10番を背負い続ける時代には、チームカラーも鮮明に浮き出る。
こうして振り返っても、日本人の看板選手が長く10番を背負い続ける時代には、チームカラーも鮮明に浮き出る傾向が見て取れる。名古屋のドラガン・ストイコビッチ、鹿島のビスマルク、川崎のジュニーニョ、浦和のポンテなど、いくつか特筆に値する歴史もあるが、概して入れ替わりが激しい助っ人に10番を託しているうちは、安定的な好成績が望み難いのかもしれない。
今年のJ1では、神戸と磐田が10番不在でシーズンを迎えた。神戸はようやく若い10番・森岡亮太を育て上げたが海外へ移籍。次期候補は生え抜きの小川慶治朗あたりだろうか。
磐田は黄金時代には藤田俊哉が10番を背負ってきたが、まだ名司令塔だった名波浩監督の眼鏡に適う10番が不在なのか、あるいは小林祐希と川辺駿を見極めているところなのか。
一方生え抜きの梶山陽平が10番をつけて9年目を迎えるFC東京は「ここでひとつのピークを作りたい」(立石敬之ゼネラルマネージャー)という。他にもG大阪では二川孝弘が14年目、福岡で城後寿が9年目、横浜で中村俊輔が計7年目、鳥栖でもキム・ミヌが7年目と、転換期が迫るクラブも少なくない。
日本が右肩上がりを満喫していた頃は、次々に10番候補が湧き出てきた。さらに新しい看板をどれだけ掲げられるのか、そこにリーグの活気回復の重要な鍵がある。
文:加部 究(スポーツライター)
※『サッカーダイジェスト3月10日発売号』では、「2016 Jリーグ開幕記念企画 Jを動かす新・背番号10」と題して、広島の浅野拓磨、浦和の柏木陽介、川崎の大島僚太のインタビュー、さらに鹿島の元10番・本山雅志が語る柴崎岳、43人の現役10番が選ぶ「史上最強の10」など、10番にまつわる話題を一挙に紹介します。
今年のJ1では、神戸と磐田が10番不在でシーズンを迎えた。神戸はようやく若い10番・森岡亮太を育て上げたが海外へ移籍。次期候補は生え抜きの小川慶治朗あたりだろうか。
磐田は黄金時代には藤田俊哉が10番を背負ってきたが、まだ名司令塔だった名波浩監督の眼鏡に適う10番が不在なのか、あるいは小林祐希と川辺駿を見極めているところなのか。
一方生え抜きの梶山陽平が10番をつけて9年目を迎えるFC東京は「ここでひとつのピークを作りたい」(立石敬之ゼネラルマネージャー)という。他にもG大阪では二川孝弘が14年目、福岡で城後寿が9年目、横浜で中村俊輔が計7年目、鳥栖でもキム・ミヌが7年目と、転換期が迫るクラブも少なくない。
日本が右肩上がりを満喫していた頃は、次々に10番候補が湧き出てきた。さらに新しい看板をどれだけ掲げられるのか、そこにリーグの活気回復の重要な鍵がある。
文:加部 究(スポーツライター)
※『サッカーダイジェスト3月10日発売号』では、「2016 Jリーグ開幕記念企画 Jを動かす新・背番号10」と題して、広島の浅野拓磨、浦和の柏木陽介、川崎の大島僚太のインタビュー、さらに鹿島の元10番・本山雅志が語る柴崎岳、43人の現役10番が選ぶ「史上最強の10」など、10番にまつわる話題を一挙に紹介します。