【File 09】
Odion IGHALO
オディオン・イガロ
◆所属クラブ：ワトフォード
◆生年月日：1989年６月16日（26歳）
◆身長・体重：188cm・79kg
◆代表または国籍：ナイジェリア代表（７試合・２得点）
◆代表デビュー：2015年５月26日（ウガンダ戦）
◆今シーズンの国内リーグ成績：22試合・14得点
 
　母国ナイジェリアのプライムで弱冠16歳にしてプロデビューを飾り、強豪ブリッジを経て、2007年にはノルウェーのFKリンに移籍。ここでも順調に成長を遂げ、翌年夏には若手の目利きに定評のあるウディネーゼに引き抜かれた。
 
　2009年からはウディネーゼと同じくポッツォ家が保有するグラナダで４年半に渡ってプレー（10-11シーズン前半戦はチェゼーナに所属）。しかし、２部B（３部相当）では16ゴールを挙げたもの、２部では５ゴール、１部では４ゴール、２ゴールとトップレベルではなかなか芽が出なかった。
 
　そこで14年夏、ポッツォ家はもうひとつの兄弟クラブであるワトフォード（当時イングランド２部）に送り込んだ。すると、イングランドの水が合ったのか20ゴールと大爆発し、クラブのプレミアリーグ初昇格に大きく貢献した。
 
　迎えた今シーズンも、抜群の決定力を発揮してここまで得点ランク３位の14ゴールをマーク。昨シーズンからコンビが組むトロイ・ディ―ニ―とはまさに阿吽の呼吸を見せる。
 
　いまやチェルシー、アーセナル、アトレティコ・マドリーなどが興味を示すなど移籍市場の人気銘柄に。ポッツォ家は売り時を逃さないことで有名なだけに、早ければ今冬、遅くとも夏にはビッグクラブへと旅立っている可能性が高い。

【File 10】
Anthony UJAH
アンソニー・ウジャー
◆所属クラブ：ブレーメン
◆生年月日：1990年10月14日（25歳）
◆身長・体重：179cm・81kg
◆代表：ナイジェリア代表（７試合・０得点）
◆代表デビュー：2013年６月１日（メキシコ戦）
◆今シーズンの国内リーグ成績：17試合・７得点
 
　母国のアブジャで弱冠15歳にしてトップデビューし、19歳でノルウェーの強豪リールストレームと契約。新天地でも瞬く間にエースの座を確保した。
 
　プレミアリーグの複数クラブやマジョルカなどが獲得に興味を示すなか、12年夏にマインツへの移籍を決意するも、新天地では鳴かず飛ばずで、１年でケルンにレンタル放出されてしまう。ドイツ２部で研鑽を積んで徐々にプレゼンスを高めると、昨シーズンは１部で10得点をマーク。その活躍が認められ、15年夏にブレーメンへ移籍した。
 
　アフリカ人特有の加速力とジャンプ力、そして意外性のあるフィニッシュが魅力で、今シーズンは開幕から練磨されたゴール前での勝負強さを発揮。同じ新加入のアーロン・ヨハンセンが期待外れに終わるなか、最大の得点源としてブレーメンを牽引している。
 
　課題は継続性だ。勢いに乗ると手が付けられないが、試合展開によっては消える時間帯も少なくない。周囲を活かすプレーもやや不得手で、真のエースへの脱皮が求められる。
 
※データは2016年１月22日現在。『ワールドサッカーダイジェスト』2016.01.21号より加筆・修正