些細な問題点も修正してもらいたい。隙を作らず改善を
――では改めて今後の展望もお願いします。誰もが気になるのは日本がワールドカップへ出場できるかです。
福西 グループで3位になったとしても、プレーオフが待っているレギュレーションを見れば、完全に追い込まれた状況ではないと思います。ただ、その先のワールドカップ本大会を考えれば……。だからこそ、やはりグループ1位を目指してもらいたい。力はありますからね。
坪井 客観的に見ても、僕も出場権を得られると信じています。そして、これは状況次第ですし、1位を狙ってもらいたいですが、もしかしたらサウジアラビアにこのまま首位を走ってもらったほうが、勝ち星計算で日本としては良いのかもしれません。
佐藤 僕も出場権に関しては同じ考えですが、やっぱりワールドカップに行けるか、行けないかの状況になっていることが、残念でもあります。ロシア・ワールドカップでベルギーと死闘を演じ(ラウンド16で2―3で敗戦)、本来はその差をどう埋めるかを議論するべきところでしたから。個人的な考えを話すと、アジア2次予選のレベルを改善する必要もあると思います。強度が落ちる試合だと代表の成長につながりにくいです。ヨーロッパなどは密度の高い強化試合をこなしている一方で、アジアは日本もそうだったように、大量得点が生まれるゲームになっています。選手個々のレベルアップも目指しつつ、アジアとしてレギュレーションを改善する必要性を感じます。
福西 それは寿人の言うとおりだね。アジアのレベルアップにつながる強化策は考えなくてはいけないよね。
佐藤 あと、チーム内でより競争が生まれてほしいです。コロナ禍でこれまでの予選とは異なる環境で戦っているはずですが、その分、コンディションの良い選手には、どんどんアピールしてもらいたいですね。
福西 森保監督は、ここまで様々な選手を呼び、やり方はある程度、浸透しているはず。そのなかでそれぞれの個性をさらに出してもらいたい。
佐藤 そして11月はベトナム、オマーンとのアウェー2連戦で勝点6を取らなくてはいけないですよね。
福西 オマーンのスタジアムはお客さんが入ったら異様な雰囲気になりそう。以前に現地で解説を務めた時は煙で前が見なくなって(苦笑)。
坪井 厳しい戦いになるはずですよね。その意味でもオーストラリア戦で出た些細な課題も修正してもらいたいです。細かいところはコーチングや試合前の準備で解決できると思うんです。隙を作らずに改善点をしっかり潰していく。そこが大切です。
福西 グループで3位になったとしても、プレーオフが待っているレギュレーションを見れば、完全に追い込まれた状況ではないと思います。ただ、その先のワールドカップ本大会を考えれば……。だからこそ、やはりグループ1位を目指してもらいたい。力はありますからね。
坪井 客観的に見ても、僕も出場権を得られると信じています。そして、これは状況次第ですし、1位を狙ってもらいたいですが、もしかしたらサウジアラビアにこのまま首位を走ってもらったほうが、勝ち星計算で日本としては良いのかもしれません。
佐藤 僕も出場権に関しては同じ考えですが、やっぱりワールドカップに行けるか、行けないかの状況になっていることが、残念でもあります。ロシア・ワールドカップでベルギーと死闘を演じ(ラウンド16で2―3で敗戦)、本来はその差をどう埋めるかを議論するべきところでしたから。個人的な考えを話すと、アジア2次予選のレベルを改善する必要もあると思います。強度が落ちる試合だと代表の成長につながりにくいです。ヨーロッパなどは密度の高い強化試合をこなしている一方で、アジアは日本もそうだったように、大量得点が生まれるゲームになっています。選手個々のレベルアップも目指しつつ、アジアとしてレギュレーションを改善する必要性を感じます。
福西 それは寿人の言うとおりだね。アジアのレベルアップにつながる強化策は考えなくてはいけないよね。
佐藤 あと、チーム内でより競争が生まれてほしいです。コロナ禍でこれまでの予選とは異なる環境で戦っているはずですが、その分、コンディションの良い選手には、どんどんアピールしてもらいたいですね。
福西 森保監督は、ここまで様々な選手を呼び、やり方はある程度、浸透しているはず。そのなかでそれぞれの個性をさらに出してもらいたい。
佐藤 そして11月はベトナム、オマーンとのアウェー2連戦で勝点6を取らなくてはいけないですよね。
福西 オマーンのスタジアムはお客さんが入ったら異様な雰囲気になりそう。以前に現地で解説を務めた時は煙で前が見なくなって(苦笑)。
坪井 厳しい戦いになるはずですよね。その意味でもオーストラリア戦で出た些細な課題も修正してもらいたいです。細かいところはコーチングや試合前の準備で解決できると思うんです。隙を作らずに改善点をしっかり潰していく。そこが大切です。
――今後のキーマンを挙げるなら誰でしょうか?
佐藤 僕は古橋です。セルティックでもしっかり結果を残していますし、個人的にはサイドではなく、よりゴールに近い位置で見たいですね。
福西 僕は守田。ここ最近の出来を考えれば貴重な存在。ボランチは柴崎もいますが、守田はポルトガルに行って守備も成長していますし、攻撃もよりスピード感が出ています。
坪井 冨安です。ひと言で凄いです。多くの諸先輩の方々がいらっしゃいますが、もしかしたら歴代ナンバーワンのセンターバックかもしれません。すべての能力が高いですからね。
福西 これは僕の勝手な意見で、吉田も素晴らしい選手だけど、冨安にさらに成長してもらうにはキャプテンに抜擢しても面白いのかもしれない。それほどの選手だよね。
坪井 それは思い切った策ですが、冨安の可能性はさらに広がるかもしれませんね。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
【プロフィール】
PROFILE ふくにし・たかし/76年9月1日生まれ、愛媛県出身。日本代表通算64試合・7得点。現役時代は磐田の黄金期を支え、FC東京や東京Vでもプレー。W杯は2大会連続出場。現在は解説者などとして活躍。
PROFILE つぼい・けいすけ/79年9月16日生まれ、東京都出身。日本代表通算40試合・0得点。06年ワールドカップに出場したDFで、浦和や湘南、山口で活躍。2019年限りでの引退後は解説業を中心に活動している。
PROFILE さとう・ひさと/82年3月12日生まれ、埼玉県出身。日本代表通算31試合・4得点。J1・J2通算220点を奪った生粋のゴールハンター。昨季限りで現役を引退し、幅広く活躍。ストライカーの育成も。
佐藤 僕は古橋です。セルティックでもしっかり結果を残していますし、個人的にはサイドではなく、よりゴールに近い位置で見たいですね。
福西 僕は守田。ここ最近の出来を考えれば貴重な存在。ボランチは柴崎もいますが、守田はポルトガルに行って守備も成長していますし、攻撃もよりスピード感が出ています。
坪井 冨安です。ひと言で凄いです。多くの諸先輩の方々がいらっしゃいますが、もしかしたら歴代ナンバーワンのセンターバックかもしれません。すべての能力が高いですからね。
福西 これは僕の勝手な意見で、吉田も素晴らしい選手だけど、冨安にさらに成長してもらうにはキャプテンに抜擢しても面白いのかもしれない。それほどの選手だよね。
坪井 それは思い切った策ですが、冨安の可能性はさらに広がるかもしれませんね。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
【プロフィール】
PROFILE ふくにし・たかし/76年9月1日生まれ、愛媛県出身。日本代表通算64試合・7得点。現役時代は磐田の黄金期を支え、FC東京や東京Vでもプレー。W杯は2大会連続出場。現在は解説者などとして活躍。
PROFILE つぼい・けいすけ/79年9月16日生まれ、東京都出身。日本代表通算40試合・0得点。06年ワールドカップに出場したDFで、浦和や湘南、山口で活躍。2019年限りでの引退後は解説業を中心に活動している。
PROFILE さとう・ひさと/82年3月12日生まれ、埼玉県出身。日本代表通算31試合・4得点。J1・J2通算220点を奪った生粋のゴールハンター。昨季限りで現役を引退し、幅広く活躍。ストライカーの育成も。