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【新連載・東京2020】小川航基/中編「何度でも這い上がる――U-20W杯で負った大怪我を乗り越えて」

カテゴリ:日本代表

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2019年04月08日

いかにして小川は苦難を乗り越えたのか。支えとなったのは同じ境遇の仲間たち

苦しいリハビリを乗り越え、2018年3月14日に行なわれたルヴァンカップ杯の2節・札幌戦で戦列に復帰。同年にはJ1初ゴールを決め、J1参入プレーオフではチームを残留に導くゴールも決めた。山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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――一番刺激を受けたのは誰だったのでしょうか?
 
バレーボールの長岡望悠さんとか、アルペンスキーの新井真季子選手などとよく話をしていました。そして、スキーの選手は前十字靭帯を痛めやすいのですが、そんなに重く考えていなかったんです。本当に驚きました。言い過ぎかもしれないですけど、僕らでいう打撲ぐらいに捉えていて、下を向いていなかった。そういう感覚が見て取れましたね。

また、一緒にリハビリをした栃木の坂田君の存在も大きかったんです。前十字、骨折、半月板、内側靭帯、外側靭帯を全部痛めて、世界初か日本初の怪我だった(編集部・注/坂田良太(現栃木)は2017年5月に右膝前十字靭帯断裂、右膝後十字靭帯断裂、右膝内側側副靱帯断裂の重傷を負った)。

でも、坂田君は前を向いて、一生懸命やっていたんです。それを見て僕も大した怪我ではないと言えば言い過ぎかもしれないけど、下を向いている場合じゃないなと。負傷した当初は、先がまだ見えなかったので落ち込みましたけど、いろんな人と出会って自分も頑張らないといけないという気持ちに少しずつなっていきましたね」
 
――実際に戻ってきてからプレーはどうでしたか?膝の靭帯をやると感覚が全然違うと聞きました。
 
「復帰してから思うようなプレーができませんでしたね。プレーを取り戻すまでに半年ぐらいかかってしまい、すぐに足もつっていました。以前の自分ともギャップがあったので苦労しましたね。やっぱり、前十字靭帯の怪我は、復帰してから戻すまでに時間が掛かる。ドクターやほかの選手からも聞いていたので、覚悟はしていましたけど、完治するまでこんなに掛かるのかと。徐々に(手術した箇所は)馴染んできたのですが、最初は苦しみましたね」
 
――膝の怪我は治りましたが、去年は右肩を脱臼しました。
 
「ちょっとあの怪我はいらなかったですね。意外に固定する時間が長くて、筋力も落ちてしまうので厄介な怪我でした」
 
――癖にはなっていないですか?
 
「なってはいないです。杉本健勇選手も脱臼をしていて、治ってからも開始2分で外れた試合もありました。それぐらい難しい怪我ではありましたが、身体の補強をしたりしていたので今のところは再発していないです。そこからいろんな怪我との向き合い方も学びましたし、焦らずやることが大事なんだと改めて知りました」
 
《後編に続く》※4月21日に公開予定
※様々な人の支えもあり、小川は怪我を乗り越えた。後編では来年8月に迫った東京五輪への想いを明かしてくれている。

前編はこちらから

【新連載・東京2020】小川航基/前編「怪物FW誕生秘話。名門校で頭角を現わすまでの道程」

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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