「それこそ、見たいものを見つけにきてほしい。お気に入りの選手でもいいし、速い動きだったり、ボールスピードとかでもいい。そういうのをひとつでも見つけて来てくれたら嬉しいよね。僕らは、メディアにそれを悟られないようなサッカーにしたい。誰にでも分かってしまったら面白くないから。なんで点が入ったの？　どうやって崩したの？　という驚きをね、ひとつでも多く提供したいんですよ。１年１年、変化を続けながらやってきて、３年目を迎える。新しいカタチが見えだすのは今年なのかなと思う」
 
　Ｊ１リーグを「どんどん面白いチームが出てきた。個性がすごくね」と評し、「それが観客動員の増加にも表れている」と目を細める。
 
　最後に、解説者時代は日常的に海外サッカーに触れて精通していたが、いまも忙しい合間をぬってチェックしているのだろうか。指揮官としての刺激をそこに求めたりしているのか──。またしても愚問を投げかけてしまった。まだまだ、風間八宏を理解していないようだ。
 
「見なくなったな、まったくと言っていいほど。ひとのアイデアはひとのものだから。むしろドラマを見ているほうが面白いよ。あと念を押しておくけど、人前で歌を歌うのは好きじゃないからね」
 
＜文中敬称略＞
 
取材・文●川原崇（サッカーダイジェストWeb編集部）
 
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