「ヴィッセルが一番興味を示してくれた」
冷たい北風が肌をさす1月中旬、ヴィッセル神戸の練習グラウンドを訪れていた。今年加入した世界的ストライカーに話を訊くためだ。
ダビド・ビジャ――「エル・グアヘ(少年、炭鉱夫見習い)」との愛称で呼ばれるそのスペイン人は、言わずと知れた名手だ。バルセロナやアトレティコ・マドリーでリーガ・エスパニョーラを3度制し、バルセロナ時代にはチャンピオンズ・リーグ優勝も経験。10年の南アフリカ・ワールドカップで世界一にも輝いたスペイン代表では、歴代最多の59ゴールを奪ってきた。
身長174㌢と決して大柄ではないものの、そのオーラは伊達ではなかった。一気に現場に緊張が張り詰めたなかで、ひと通り写真撮影を終えたビジャと向かい合って着席する。ほとばしる覇気のようなものに、怖気づいてなどいられなかった。時間が限られているが、質問は山ほどある。
日本での新たな挑戦に燃える胸中に迫った。
───◆───◆───
まずなにより訊きたかった。なぜ神戸というクラブを新たな活躍の場に選んだのか、何に惹かれてこの港町へとやってきたのか、を。
ビジャはあごに当てた手を外し、穏やかな口調で話し始めた。
「1番の理由は、熱い想いだ。オファーをくれた数あるクラブのなかで、ヴィッセルが一番興味を示してくれた。どうしても僕を獲得したい、そうした強い気持ちを感じたんだ。もちろん他にも色々あるが、それがなによりも大きかった」
ダビド・ビジャ――「エル・グアヘ(少年、炭鉱夫見習い)」との愛称で呼ばれるそのスペイン人は、言わずと知れた名手だ。バルセロナやアトレティコ・マドリーでリーガ・エスパニョーラを3度制し、バルセロナ時代にはチャンピオンズ・リーグ優勝も経験。10年の南アフリカ・ワールドカップで世界一にも輝いたスペイン代表では、歴代最多の59ゴールを奪ってきた。
身長174㌢と決して大柄ではないものの、そのオーラは伊達ではなかった。一気に現場に緊張が張り詰めたなかで、ひと通り写真撮影を終えたビジャと向かい合って着席する。ほとばしる覇気のようなものに、怖気づいてなどいられなかった。時間が限られているが、質問は山ほどある。
日本での新たな挑戦に燃える胸中に迫った。
───◆───◆───
まずなにより訊きたかった。なぜ神戸というクラブを新たな活躍の場に選んだのか、何に惹かれてこの港町へとやってきたのか、を。
ビジャはあごに当てた手を外し、穏やかな口調で話し始めた。
「1番の理由は、熱い想いだ。オファーをくれた数あるクラブのなかで、ヴィッセルが一番興味を示してくれた。どうしても僕を獲得したい、そうした強い気持ちを感じたんだ。もちろん他にも色々あるが、それがなによりも大きかった」
神戸の熱意に動かされたビジャのJ参戦は当時、たちまちニュースとなって世界中に広まった。
「いろんな選手や友人から連絡が来た。みんな、俺がこのクラブに来たことに興味を持ってくれていた。チャンスがあれば日本に来たい、なんていうやつもいたよ」
連絡を寄こしたのは、おそらくサッカー界の第一線でともにプレーした、あるいは対戦した盟友たちだろう。ビジャの神戸入りは、世界有数の選手にとっての関心事であり、それほどのビッグディールだった。
オファーが届いたのは、ちょうどニューヨーク・シティFCでのシーズンが終わる頃、「もうニューヨークでは続けない決断をした、ちょうどその時だった」という。
「いろんな選手や友人から連絡が来た。みんな、俺がこのクラブに来たことに興味を持ってくれていた。チャンスがあれば日本に来たい、なんていうやつもいたよ」
連絡を寄こしたのは、おそらくサッカー界の第一線でともにプレーした、あるいは対戦した盟友たちだろう。ビジャの神戸入りは、世界有数の選手にとっての関心事であり、それほどのビッグディールだった。
オファーが届いたのは、ちょうどニューヨーク・シティFCでのシーズンが終わる頃、「もうニューヨークでは続けない決断をした、ちょうどその時だった」という。