“決め手”になりえるエウケソンはかなり怖い存在
森保一監督が率いる日本はアジアカップの決勝でカタールに惨敗したように、流れの中で立ち位置を変えてくる相手をあまり得意としていない。身体的な特徴や攻撃の狙いはサウジアラビア、オーストラリアともに違うが、現代サッカーで主要なテーマになっている位置的優位の奪い合いが鍵になることは間違いない。そのなかで、戦術面ではプレスのかけどころや前からの守備がハマらない時間帯のゲームコントロールなど、課題の克服が問われるような試合になりそうだ。
ただ、オーストラリアもサウジアラビアも、おおよそチーム力が想定できるし、それぞれ対策も取りやすい。やはり不気味なのは中国だ。マルチェロ・リッピ前監督が率いていた2次予選の序盤戦で躓いたが、中国代表のレジェンドであるリー・ティエ監督が引き継いでチームをまとめ、A組でシリアに次ぐ2位ながら、成績上位で最終予選への進出を決めた。
前線にはブラジル出身のFWエウケソン、アラン、フェルナンジーニョという強力な“個の力”が加わり、中盤にはニコ・イェナリス、センターバックにティアス・ブラウニングというイングランド出身の実力者を擁している。さらにスペインのエスパニョールに所属する俊英ウー・レイ、フィジカル的な強さと技術を兼ね備えるボランチのウー・シーなどは警戒すべき選手たちだ。
総合的なプレーの強度はオーストラリアやサウジアラビアのほうが高いように見えるが、予選ではボックス内の“決め手”がモノを言う意味で、帰化選手、特にエウケソンの存在はかなり怖い。またブラウニングに加えて身体能力の高いセンターバックのチャン・リンペンなどもターゲットマンに加わるCKや危険な位置のFKはなるべく与えたくない。
ただ、オーストラリアもサウジアラビアも、おおよそチーム力が想定できるし、それぞれ対策も取りやすい。やはり不気味なのは中国だ。マルチェロ・リッピ前監督が率いていた2次予選の序盤戦で躓いたが、中国代表のレジェンドであるリー・ティエ監督が引き継いでチームをまとめ、A組でシリアに次ぐ2位ながら、成績上位で最終予選への進出を決めた。
前線にはブラジル出身のFWエウケソン、アラン、フェルナンジーニョという強力な“個の力”が加わり、中盤にはニコ・イェナリス、センターバックにティアス・ブラウニングというイングランド出身の実力者を擁している。さらにスペインのエスパニョールに所属する俊英ウー・レイ、フィジカル的な強さと技術を兼ね備えるボランチのウー・シーなどは警戒すべき選手たちだ。
総合的なプレーの強度はオーストラリアやサウジアラビアのほうが高いように見えるが、予選ではボックス内の“決め手”がモノを言う意味で、帰化選手、特にエウケソンの存在はかなり怖い。またブラウニングに加えて身体能力の高いセンターバックのチャン・リンペンなどもターゲットマンに加わるCKや危険な位置のFKはなるべく与えたくない。
第2節が中国ではなくカタールになったことは勝負の有利不利という観点では朗報だが、中国にとって初戦になるアウェーのオーストラリア戦を的確にスカウティングして、その5日後の試合に落とし込めるかが重要になる。
2次予選は一つひとつが簡単ではないと言っても、総合的に力の落ちる相手ばかりだったので、自分たちの戦い方を構築していけばよかった。だが最終予選はすべての面で相手を圧倒できることはあり得ない。自分たちのベースや選手個人の持ち味は大事にしながら、試合前、ピッチ上の両方で、いかに相手の強度やストロング、ウィークを掴んで勝機をモノにできるかに勝負がかかってくるだろう。
文●河治良幸
【日本代表のアジア最終予選スケジュール】
※H=ホーム A=アウェー
▼2021年
1)09.02 vs.オマーン(H)
2)09.07 vs.中国(A)※カタールで開催
3)10.07 vs.サウジアラビア(A)
4)10.12 vs.オーストラリア(H)
5)11.11 vs.ベトナム(A)
6)11.16 vs.オマーン(A)
▼2022年
7)01.27 vs.中国(H)
8)02.01 vs.サウジアラビア(H)
9)03.24 vs.オーストラリア(A)
10)03.29 vs.ベトナム(H)
2次予選は一つひとつが簡単ではないと言っても、総合的に力の落ちる相手ばかりだったので、自分たちの戦い方を構築していけばよかった。だが最終予選はすべての面で相手を圧倒できることはあり得ない。自分たちのベースや選手個人の持ち味は大事にしながら、試合前、ピッチ上の両方で、いかに相手の強度やストロング、ウィークを掴んで勝機をモノにできるかに勝負がかかってくるだろう。
文●河治良幸
【日本代表のアジア最終予選スケジュール】
※H=ホーム A=アウェー
▼2021年
1)09.02 vs.オマーン(H)
2)09.07 vs.中国(A)※カタールで開催
3)10.07 vs.サウジアラビア(A)
4)10.12 vs.オーストラリア(H)
5)11.11 vs.ベトナム(A)
6)11.16 vs.オマーン(A)
▼2022年
7)01.27 vs.中国(H)
8)02.01 vs.サウジアラビア(H)
9)03.24 vs.オーストラリア(A)
10)03.29 vs.ベトナム(H)