J・フェリックスはピカイチの才能の持ち主であるがゆえに
前線は、まず右サイドにジョアン・フェリックスを選んだ。序盤は攻撃を牽引する働きを見せたが、チームが完敗を喫した13節のマドリー戦(0-2)を境にベンチを温める機会が増加。その後は散発的に輝きを放つだけに終わった。
ディエゴ・シメオネ監督との相性の悪さを指摘されるが、今シーズンはチームの攻撃的姿勢が強まったことで、活躍の余地が広がったはずだった。ライバルのアンヘル・コレアやマルコス・ジョレンテらと比べると、守備への貢献度やゴールへ向かう意識といった点で見劣りしたのは確かだ。オサスナ戦でレナン・ロディの同点ゴールをお膳立てしたラストパスが象徴するように、ピカイチの才能の持ち主であるがゆえに余計に煮え切らない、歯がゆい後半戦だった。
ディエゴ・シメオネ監督との相性の悪さを指摘されるが、今シーズンはチームの攻撃的姿勢が強まったことで、活躍の余地が広がったはずだった。ライバルのアンヘル・コレアやマルコス・ジョレンテらと比べると、守備への貢献度やゴールへ向かう意識といった点で見劣りしたのは確かだ。オサスナ戦でレナン・ロディの同点ゴールをお膳立てしたラストパスが象徴するように、ピカイチの才能の持ち主であるがゆえに余計に煮え切らない、歯がゆい後半戦だった。
CFにチョイスしたアラベスのルーカス・ペレスはプレー以前に首脳陣と確執を起こしたことが大きなマイナス評価。ハビエル・カジェハ監督の就任を境にチームは終盤、巻き返しを見せ降格を免れたが、危うく戦犯になるところだった。32歳のベテランで、ホセルと並び称されるエースが、チームの雰囲気を悪化させる張本人となってしまうようではいただけない。
最後に左サイドのエデン・アザールは、最大の失望だろう。新型コロナウィルス感染も含めて6度の戦線離脱を繰り返し、リーガでは3得点、2アシスト。最後まで信頼を示し続けたジダン監督をはじめ、周囲の期待を大きく裏切る結果となった。チームがシーズンを通して悩まされ続けた前線の得点力や最終局面における打開力の不足もアザールが本来の姿を見せていれば、随分解消されていたはずだ。
文●下村正幸
最後に左サイドのエデン・アザールは、最大の失望だろう。新型コロナウィルス感染も含めて6度の戦線離脱を繰り返し、リーガでは3得点、2アシスト。最後まで信頼を示し続けたジダン監督をはじめ、周囲の期待を大きく裏切る結果となった。チームがシーズンを通して悩まされ続けた前線の得点力や最終局面における打開力の不足もアザールが本来の姿を見せていれば、随分解消されていたはずだ。
文●下村正幸