「タイトルにはこだわらなくちゃいけないんだ」
――あるインタビューで、アンドレスはこう言っていたよね。「僕とシャビが一緒にプレーすることに抵抗を感じている人間がいるようだ」。あのコメントは誰に対してのものだったんだい?
「別に誰というわけじゃない。周囲の反応がそんな感じだったから、感じたままを話したまでさ。特定のチームメイトや監督に対する発言でも、もちろんないよ」
――2015年が明けて最初の試合、アウェーのレアル・ソシエダ戦での敗北(0-1)を境に、バルサは劇的に生まれ変わった。チームになにがあったんだい?
「フットボールは1週間のうちに流れが急変するといういい例さ。幸運だったのは、次の相手がアトレティコだったってこと。リーガのタイトルを争う相手との対戦に、おのずとモチベーションが上がったんだ。そのアトレティコ戦で勝利を得て(3-1)、僕たちは大きな自信を手に入れた。それが、その後の快進撃につながったのは言うまでもないよね」
――「トリプレーテ(3冠)も狙えるんじゃないか」という声が聞かれるようになった。
「昨シーズンは無冠に終わり、すごく悔しい思いをした。バルサはいわば、常勝が義務づけられたクラブ。だからタイトルにはこだわらなくちゃいけないんだ。ひとつでも多く獲れたらって思っているよ」
――5月30日に開催されるコパ・デル・レイの決勝の会場は、カンプ・ノウに決まったね。
「うん、自分たちの“庭”で戦えるのはすごく嬉しいよ。慣れ親しんだ場所だけど、コパの決勝には独特の緊張感がある。いつもとは違う高揚感が味わえるんじゃないかな。(決勝の対戦相手)ビルバオも熱狂的なサポーターを持つクラブだからね、当日は素晴らしい雰囲気に包まれるはずだ」
――リーガでは26節以降、首位をキープしている。先日のクラシコの勝利で、もはやマドリーの追撃を振り切ったと考えていいのかな?
「いや、最後の最後までマドリーをタイトル争いから外すことはできないよ。たしかに直接対決には勝利したけど、僕らはまだ難しいゲームをいくつも残しているからね」
――最後に、若返りが進むスペイン代表について。アンドレスの後継者にイスコを推す声が多いようだね。
「何度も繰り返してきたけど、イスコは本当に素晴らしいタレントの持ち主だ。あの若さで考えられないほど、完成度が高い。実際、マドリーでも代表でもクオリティの高いプレーを見せているでしょ」
――スペインがふたたびユーロやワールドカップで優勝する可能性はあるんだろうか?
「もちろん! 難しいミッションではあるけど、これからも頂点をめざして努力していくつもりさ。若い世代の選手たちも、きっと同じ気持ちだろうしね。
ワールドカップやユーロのようなビッグトーナメントで優勝するには、さまざまな要素がプラスに転じる必要がある。でも、スペイン代表にはイスコのように有能な若手が揃っている。もう一度、頂点に立つだけのポテンシャルはあるよ」
インタビュー:ホセバ・ララナガ Joseba LARRANAGA/Cadena COPE
翻訳:下村正幸
(ワールドサッカーダイジェスト2015.5.7号)
「別に誰というわけじゃない。周囲の反応がそんな感じだったから、感じたままを話したまでさ。特定のチームメイトや監督に対する発言でも、もちろんないよ」
――2015年が明けて最初の試合、アウェーのレアル・ソシエダ戦での敗北(0-1)を境に、バルサは劇的に生まれ変わった。チームになにがあったんだい?
「フットボールは1週間のうちに流れが急変するといういい例さ。幸運だったのは、次の相手がアトレティコだったってこと。リーガのタイトルを争う相手との対戦に、おのずとモチベーションが上がったんだ。そのアトレティコ戦で勝利を得て(3-1)、僕たちは大きな自信を手に入れた。それが、その後の快進撃につながったのは言うまでもないよね」
――「トリプレーテ(3冠)も狙えるんじゃないか」という声が聞かれるようになった。
「昨シーズンは無冠に終わり、すごく悔しい思いをした。バルサはいわば、常勝が義務づけられたクラブ。だからタイトルにはこだわらなくちゃいけないんだ。ひとつでも多く獲れたらって思っているよ」
――5月30日に開催されるコパ・デル・レイの決勝の会場は、カンプ・ノウに決まったね。
「うん、自分たちの“庭”で戦えるのはすごく嬉しいよ。慣れ親しんだ場所だけど、コパの決勝には独特の緊張感がある。いつもとは違う高揚感が味わえるんじゃないかな。(決勝の対戦相手)ビルバオも熱狂的なサポーターを持つクラブだからね、当日は素晴らしい雰囲気に包まれるはずだ」
――リーガでは26節以降、首位をキープしている。先日のクラシコの勝利で、もはやマドリーの追撃を振り切ったと考えていいのかな?
「いや、最後の最後までマドリーをタイトル争いから外すことはできないよ。たしかに直接対決には勝利したけど、僕らはまだ難しいゲームをいくつも残しているからね」
――最後に、若返りが進むスペイン代表について。アンドレスの後継者にイスコを推す声が多いようだね。
「何度も繰り返してきたけど、イスコは本当に素晴らしいタレントの持ち主だ。あの若さで考えられないほど、完成度が高い。実際、マドリーでも代表でもクオリティの高いプレーを見せているでしょ」
――スペインがふたたびユーロやワールドカップで優勝する可能性はあるんだろうか?
「もちろん! 難しいミッションではあるけど、これからも頂点をめざして努力していくつもりさ。若い世代の選手たちも、きっと同じ気持ちだろうしね。
ワールドカップやユーロのようなビッグトーナメントで優勝するには、さまざまな要素がプラスに転じる必要がある。でも、スペイン代表にはイスコのように有能な若手が揃っている。もう一度、頂点に立つだけのポテンシャルはあるよ」
インタビュー:ホセバ・ララナガ Joseba LARRANAGA/Cadena COPE
翻訳:下村正幸
(ワールドサッカーダイジェスト2015.5.7号)