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ウガンダ人の父を持つダイヤの原石はいかにして磨かれた?修徳高FWブワニカ啓太がジェフ千葉入りを決めるまで

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2020年10月13日

市立船橋との練習試合では相手選手に教えを乞うことも

高校入学後は、持久力の向上に努めたというブワニカ。さらなるレベルアップに余念がない。写真:松尾祐希

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 中学時代に陸上部の助っ人で駅伝をかじっていたため、元々体力には自信があった。しかし、先輩たちになかなか勝てない。そこでブワニカは自宅に帰宅すると、15分後には公園へ出発。10キロのランニングを日課とし、来る日も来る日も地道に走り続けた。

 すると、変化が現われる。夏を過ぎると、基礎体力がアップ。持久力の改善でスタミナが切れない。その結果、体力に余力ができ、ボディコンタクトで先輩たちに当たり負けしなくなった。

 1年次の高校サッカー選手権予選はサイドハーフで出場機会を掴み、2年次からはFWのレギュラーとして活躍。「自分が点を取って勝つのは気持ちが良い。練習してきたことが試合で出る楽しさもあった」とサッカーの楽しさを知り、課題だった技術面の改善にも意欲的に取り組んだ。

 日進月歩で成長を遂げると、思わぬところからチャンスを掴む。高校2年次の春に、別の選手の視察に訪れた千葉の稲垣雄也スカウトの目に留まったのだ。

「他とはちょっと違うものを持っていた」という稲垣スカウトの視線を釘付けにすると、以降も動向を注視されるようになる。そして、シーズンが終わった12月上旬に2日間の日程で千葉の練習に参加。トレーニングに付いていくのがやっとで、午前練習後は滞在先となったクラブの寮で眠ってしまったが、プロのレベルを体感できたのはプラスだった。佐藤寿人らの取り組みも間近で見たことで意識も変化。高卒でのJ入りを目標に掲げるきっかけとなった。

 そこからより一層、トレーニングに励んだブワニカ。新型コロナウイルスの影響で活動が止まった時期は稲垣スカウトの助言を受けながら、肉体改造に取り組んだ。自宅で体幹トレーニングを行ない、食事面では栄養士のサポートを受けながら食生活などを改善。アスリート仕様の身体を手に入れる作業はまだまだ取り組んでいる最中だが、身体が一回り大きくなって、現在は体重も84kgまで増加した。

 地道に積み重ねたことで走れる万能型の選手となり、プロ入りを勝ち取った。また、その努力の成果を最大化する吸収力も目を見張る。それを象徴する出来事が今夏に行なった市立船橋高との練習試合。A戦後にBチームが試合を行なっている最中に、ゴール裏にいた相手チームの選手たちを突撃。サッカーが上手くなりたい一心でライバルたちに教えを乞うたという。そうしたスタンスもブワニカが成長した要因のひとつだろう。
 
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