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「強化方法の真価も問われる戦いになる」3大会連続のU-20W杯出場へ、指揮官が描くコロナ禍でのチーム作りとは?

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2020年06月19日

チーム作りに関しては、スピード感を重視したアプローチへの変更も

今季、尚志高から鹿島に新加入したルーキーの染野。得点源としての役割が期待されるFWだ。写真:松尾祐希

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 今後の情勢を見極めながら活動を再開していく一方で、もう1つのネックがある。選手の選考だ。

「通常はコアグループで活動をしています。そこに急激に伸びてくる選手を加えながら、チームを作ってきました。ただ、選びたい23人の状態が万全ではないかもしれない」

 影山監督が明かす通り、通常は強化のタームを3つに分けていた。前回の2019年のU-20ワールドカップに出場した世代であれば、1つ目のタームをU-18世代の2月から同年秋のU-19アジア選手権予選とし、U-17ワールドカップに出場する1つ下の選手以外でチームを構成。2つ目のタームとなる秋のU-19アジア選手権までは、2つの世代を融合させたラージグループを作ってメンバーを絞り込む。そして、翌年5月に行なわれる本大会までの期間で、ここでもう1度選手を見極めるのが定石だった。

 ただ、今回は2つ目のターム以降を従来通りに消化できない。チーム作りの再考は影山監督も必要不可欠だと感じている。

「この年代で難しいのはプロ1年目に当たる世代を預かる点です。本来のパフォーマンスを出場機会の減少によって、発揮できなくなる選手が本当に多い。逆に1個下の年代は高校3年生なので、プレミアリーグで毎週のようにプレーできる環境があります。なので、彼らのコンディションは担保できていました。でも、今年はそれも難しい。となると、チーム作りの方法は見直さなければいけません。活動も回数が少ないので、予め少し選手を絞った上で、チームを作るスピード感を重視したアプローチへの変更も考えています」

 とはいえ、コアメンバーが優先されるわけではない。影山監督は言う。

「ラージグループやもう一つ下のU-18世代のプレーヤーが諦める必要があるのかというと、そうではありません。コロナがあったから今年は選手をピックアップできていない状況は避けたい」

 そう考える根底にはコンディションの問題がある。

「試合に出ている選手を選びたい」と普段から影山監督は話しているが、現状では公式戦を行なっておらず、候補メンバーの状況が把握できない。また、最年長の世代はプロ1年目や2年目でレギュラーの座を掴んでいない選手がほとんどで、今年に限ってはリーグ戦再開後の過密日程でトレーニングマッチを組めない可能性が高い。つまり、試合勘を持っている選手や新たな選手の台頭が例年以上に見込みにくい状況なのだ。だからこそ、影山監督は今まで以上にメンバーの見極めに注力したい考えを持っている。
 
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