• トップ
  • ニュース一覧
  • 軍事的プロバガンダか? トルコ代表の「軍隊式敬礼」問題がグリエーズマンに飛び火する事態に【現地発】

軍事的プロバガンダか? トルコ代表の「軍隊式敬礼」問題がグリエーズマンに飛び火する事態に【現地発】

カテゴリ:ワールド

結城麻里

2019年10月19日

過去のグリエーズマンの行動を掘り起こし…

グリエーズマンのW杯優勝時の行動を糾弾しはじめたトルコのスポーツ相。 (C) Getty Images

画像を見る

 EURO2020の主宰である欧州サッカー連盟(UEFA)も15日午後、「スポーツイベントを政治的挑発メッセージ流布に利用」したディシプリン違反の疑いで、今回の問題を調査する検査官を任命した。規則違反の結論が出た場合は、トルコ・サッカー連盟に罰金などの処分が下る可能性もある。

 これを受けてフランスのスポーツ相ロクサナ・マラシノヌは、試合がいい形で行なわれる努力した母国のサッカー連盟に感謝した後、「トルコ選手たちがこの努力を台無しにした」と批判、UEFAに対して「模範的処分」を要求した。

 さらに問題はこじれつつある。トルコ側が、2018年ワールドカップ表彰式でアントワーヌ・グリエーズマンがマクロン大統領に敬礼したことを挙げ、追及し始めたのだ。

 だが、グリエーズマンの敬礼は集団的行為でもなければ、プロパガンダの意図もない。個人的には好きではないが、要するに大統領を前にした「おどけ挨拶」だろう。何よりフランスが戦争を仕掛けてロシア人を殺傷していた事実はない。

 トルコの言い分は「軍隊敬礼は死んだトルコ兵の家族に捧げたもの」。ただ、フットボールの国際試合にそれを集団的に繰り返し持ち込めば、対立を煽る挑発的意図があったと見られても仕方がない。

 スポーツは、平和と中立との下でこそ楽しめる文化だ。試合では堂々と戦い、ゲームが終われば、互いを称え、交流し合うのがスポーツマン精神。ましてフットボールは、世界最大の人気と影響力を誇るスポーツである。政治や軍事プロパガンダの道具にしてはならない。

取材・文/結城麻里
text by Mari Yuuki
【関連記事】
[EURO予選結果]6発圧勝のイングランドが予選突破に王手!英雄シェフチェンコ率いるウクライナがポルトガルを下して本大会へ!
「かなりイタい」ウクライナ代表DF、EURO本大会出場決定に大はしゃぎ! 美人インタビュアーも思わず…
「イングランドの過剰反応だ」EURO予選でファンの人種差別チャントが発覚したブルガリア、代表監督&GKは行為を否認
「可能ならノーとは言わない」S・ラモス、来夏にEUROと東京五輪のダブル出場!? 本人は「良いプラン」とやる気
「だから僕は確信した」久保建英はなぜバルサを蹴ってマドリーを選んだのか? スペイン紙のインタビューで明かす!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ