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「リオ世代最多出場」関根が五輪代表から落選。今年、国内招集なし。原口に続く選考の“理不尽”と“妥当性”について考える

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年07月12日

一気に台頭した関根、鎌田、金森らのタレントを試し、既存戦力と融合して刺激を与える機会を作るなど、もう少し可能性を探っても良かったのでは?

今季鳥栖でレギュラーを務める鎌田も、手倉森ジャパンではアピールする機会が限られた。(C)SOCCER DIGEST

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関根が手倉森ジャパンに招集されたのは、昨年10月の九州合宿(写真)と今年3月のポルトガル遠征の二度だけだった。(C)SOCCER DIGEST

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 当時もやはり、原口と競っていた斉藤学(現・横浜)のほうが確かに勢いがあったと言えた。結果的に、原口本人も「自分に力がなかったから」と現実を受け止めていた。
 
 ただ、『ラストチャンス』がなかったという点では、今回の関根と共通する。他の大会やコンペティションに出ていたことが(しかもレベルの高いものに)、むしろ“ハンディ”になってしまった感は否めない。
 
 以前、ユース代表やアテネ五輪代表の監督を務めた山本昌邦氏は、次のように語っていた。
 
「年代別の代表チームが世界大会出場を決めれば、強化のための合宿や試合、それに海外遠征が組まれる。そこで経験を積めることが、世代代表チームにとって、最も意義のあるメリットだ」
 
 当時と比較して、近年は代表チームの活動が減っている。クラブチームがより優先されるようになったからだ。だからこそ、年代別の代表チームは、早い段階から選手を絞り込み、チームとしてまとめてしまうほうが効率的になっているのかもしれない。
 
 結局、リオ五輪の最終登録メンバーを見ても、五輪チーム優先で合宿や大会に臨んできた選手のほうが生き残り率は高い。もちろん、それこそが時間が限られたなかでのチーム作り(まず骨幹を固めて枝葉を伸ばしたり増やす)だと言えるし、手倉森監督の「縁があることも重要」と言うのも実は大切な要素だと言える(なんだかんだ割と縁で物事が決まることは確かに多い)。
 
 ただ最終予選からメンバー変更なしという顔触れを見ると、この世代にもっと広く刺激を与えるチャンスを逸したようにも、もしかすると希少な原石の発掘を見逃しているようにも、その宝石を輝かし切れなかったようにも感じる。ハイレベルな舞台で活躍してきた関根や、アピールを続けた鎌田、金森らのタレントをなにかしら試し、既存戦力と融合して刺激を与える機会を作るなど、もう少し可能性を探ってもいいように思えた。
 
 現在浦和から岡山にレンタル中の矢島慎也が、浦和ユース出身として初めて五輪代表に選ばれた。一方、浦和ユースからトップチームに昇格し、レギュラーとして切磋琢磨してきた原口、関根という有望株が五輪の夢を叶えられなかった。
 
 それでも関根はこの現実を受け止める。
 
  
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