岡崎は、ヴァーディーやマハレズが生み出す"流動性のカバー役"を完璧にこなしている。
この形に行き着く布石となったのは、0-1で完敗した18節のリバプール戦だ。
相手ボランチのエムレ・ジャンとジョーダン・ヘンダーソンが外に開き、その隙間にゼロトップのロベルト・フィルミーノが下りることで、2トップのプレスを外され、4-4-2を攻略されてしまった。その後ラニエリは岡崎を外し、4-1-4-1など中盤を厚くする布陣も試したが、ハマらず。結局、岡崎が2倍走ることになる4-4-2と4-4-1-1の変形で落ち着いた。
さらに右サイドハーフのマハレズは、攻撃時に頻繁に中央へ入り、自由にボールに絡むため、守備に切り替わった時に担当スペースを空けがちだ。このスペースも、岡崎がカバーに走る。
前半戦の岡崎は、1.5軍のような位置付けだったが、ヴァーディーやマハレズが生み出す"流動性のカバー役"を完璧にこなすようになってからは、スタメン出場を続けている。シーズン中に何度もポジションを失いかけたが、そのたびに岡崎は汗かき役を掛け持ちし、ピッチに立ち続けている。
それもこれも、すべてはゴールを決めるためだ。FWはゴールでしか評価されないが、まずはピッチに立たなければノーチャンス。走って、走って、処世術を発揮する岡崎のつぶらな瞳の奥には、ギラギラとしたゴールへの野心が潜んでいる。
文:清水英斗(サッカーライター)
※『サッカーダイジェスト3月10日発売号』では、「2016 Jリーグ開幕記念企画 Jを動かす新・背番号10」と題して、広島の浅野拓磨、浦和の柏木陽介、川崎の大島僚太のインタビュー、さらに鹿島の元10番・本山雅志が語る柴崎岳、43人の現役10番が選ぶ「史上最強の10」など、10番にまつわる話題を一挙に紹介します。
相手ボランチのエムレ・ジャンとジョーダン・ヘンダーソンが外に開き、その隙間にゼロトップのロベルト・フィルミーノが下りることで、2トップのプレスを外され、4-4-2を攻略されてしまった。その後ラニエリは岡崎を外し、4-1-4-1など中盤を厚くする布陣も試したが、ハマらず。結局、岡崎が2倍走ることになる4-4-2と4-4-1-1の変形で落ち着いた。
さらに右サイドハーフのマハレズは、攻撃時に頻繁に中央へ入り、自由にボールに絡むため、守備に切り替わった時に担当スペースを空けがちだ。このスペースも、岡崎がカバーに走る。
前半戦の岡崎は、1.5軍のような位置付けだったが、ヴァーディーやマハレズが生み出す"流動性のカバー役"を完璧にこなすようになってからは、スタメン出場を続けている。シーズン中に何度もポジションを失いかけたが、そのたびに岡崎は汗かき役を掛け持ちし、ピッチに立ち続けている。
それもこれも、すべてはゴールを決めるためだ。FWはゴールでしか評価されないが、まずはピッチに立たなければノーチャンス。走って、走って、処世術を発揮する岡崎のつぶらな瞳の奥には、ギラギラとしたゴールへの野心が潜んでいる。
文:清水英斗(サッカーライター)
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