日本がアフガニスタンと試合をした3日前、オランダはトルコに0-3で敗れている。

日本がアフガニスタンと試合をする3日前、ヨーロッパではトルコがオランダを破る波乱が……。こうしたハイレベルな戦いから遠ざかっている現状に、危機感を覚えるのは事実。写真:Getty Images
さて、ワールドカップ・アジア最終予選への突破条件は8グループの各組1位と、2位の成績上位4チームである。
次戦は10月8日、日本に勝点2差を付けて首位に立つシリアと中立地のオマーン(アウェー)で対戦する。日本はこのまま行けばグループ2位でも突破できそうだが……予断を許さない状況ではある。1位突破を現実的にするためには、次のシリア戦でなんとしてでも勝利を収めたい。
とはいえ、シリアは他の2チームよりも格段にレベルが高くて手強い。簡単には勝てない相手である。万が一、敗れるようなことがあれば……、最終予選に向けて大きなダメージをも負いかねない。このステージでの大一番にはなるのは間違いない。
いずれにせよ、久々に痺れる試合になるのではないか。
無理をする必要のないシリアはしっかりと守備を固め、虎視眈々と前線の高さと強さやカウンターの破壊力を活かそうとしてくるだろう。そこを日本はどのように攻略すべきか。
しかし――である。
「強化」という面で考えると、ジレンマを感じずにいられない。
私は南米選手権(コパ・アメリカ)やEURO予選のTV解説をさせてもらってきた。
現在、EURO予選では、昨年のブラジル・ワールドカップでベスト4に進出したオランダが大苦戦を強いられている。
グループAは8節を終えた段階で、1位アイスランド/勝点19、2位チェコ/同19、3位トルコ/同12、そして4位オランダ/同10である(以下、ラトビア、カザフスタンと続く)。
日本がアフガニスタンと試合をした3日前、オランダはトルコに0-3で敗れているのだ。
それは、あくまでひとつの例に過ぎない。
すわなち、ヨーロッパでは、ハイレベルな争いが繰り広げられている。切磋琢磨し合い、凌ぎを削り合い、常に危機感を抱き、チームの強化を図っている。
一方、今回の日本―アフガニスタン戦を観ながら、ふと思うことがあった。
ワールドカップ本大会出場(予選突破)という大義ばかり追うなかで次第にないがしろになっていく、日本代表の強化についてこそ、しっかり考えなければいけないのではないか――と。
もちろん、日程面などでの難しさはあるだろう。ただワールドカップ予選とはいえ、日本がアフガニスタンに勝ったからと言って、強くなったとは言えない。それが、世界の尺度で見た場合の現実なのではないか。
ヨーロッパの強いチームほど質の高い試合をこなし、日本はアジアで決してレベルが高いとは言えない相手との試合を繰り返している。
次戦は10月8日、日本に勝点2差を付けて首位に立つシリアと中立地のオマーン(アウェー)で対戦する。日本はこのまま行けばグループ2位でも突破できそうだが……予断を許さない状況ではある。1位突破を現実的にするためには、次のシリア戦でなんとしてでも勝利を収めたい。
とはいえ、シリアは他の2チームよりも格段にレベルが高くて手強い。簡単には勝てない相手である。万が一、敗れるようなことがあれば……、最終予選に向けて大きなダメージをも負いかねない。このステージでの大一番にはなるのは間違いない。
いずれにせよ、久々に痺れる試合になるのではないか。
無理をする必要のないシリアはしっかりと守備を固め、虎視眈々と前線の高さと強さやカウンターの破壊力を活かそうとしてくるだろう。そこを日本はどのように攻略すべきか。
しかし――である。
「強化」という面で考えると、ジレンマを感じずにいられない。
私は南米選手権(コパ・アメリカ)やEURO予選のTV解説をさせてもらってきた。
現在、EURO予選では、昨年のブラジル・ワールドカップでベスト4に進出したオランダが大苦戦を強いられている。
グループAは8節を終えた段階で、1位アイスランド/勝点19、2位チェコ/同19、3位トルコ/同12、そして4位オランダ/同10である(以下、ラトビア、カザフスタンと続く)。
日本がアフガニスタンと試合をした3日前、オランダはトルコに0-3で敗れているのだ。
それは、あくまでひとつの例に過ぎない。
すわなち、ヨーロッパでは、ハイレベルな争いが繰り広げられている。切磋琢磨し合い、凌ぎを削り合い、常に危機感を抱き、チームの強化を図っている。
一方、今回の日本―アフガニスタン戦を観ながら、ふと思うことがあった。
ワールドカップ本大会出場(予選突破)という大義ばかり追うなかで次第にないがしろになっていく、日本代表の強化についてこそ、しっかり考えなければいけないのではないか――と。
もちろん、日程面などでの難しさはあるだろう。ただワールドカップ予選とはいえ、日本がアフガニスタンに勝ったからと言って、強くなったとは言えない。それが、世界の尺度で見た場合の現実なのではないか。
ヨーロッパの強いチームほど質の高い試合をこなし、日本はアジアで決してレベルが高いとは言えない相手との試合を繰り返している。