ガゼッタ紙における平均採点では、チームで4番目に高かった。

7節・ヴェローナ戦での2得点目(写真)が今シーズン最後のゴールになってしまったのは残念だったが、以降も本田が何らかの形でチームに貢献し続けたことは、データからも明らかである。 (C) Alberto LINGRIA
さてここからは、2014-15シーズンの本田の活躍ぶりがどの程度のものだったのか、データから紐解いてみよう。
今シーズン、本田がプレーした試合の数は30(リーグ戦29試合、コッパ・イタリア1試合)。うち26試合でスタメン入りしたことからも、監督から厚い信頼を得ていたことが分かる。プレー時間は2202分で、これはジェレミー・メネーズ、ナイジェル・デヨング、ジャコモ・ボナベントゥーラ、アンドレア・ポーリの次に多い。
私の所属する『ガゼッタ・デッロ・スポルト』での平均採点は5.68。決して良い数字ではないが、今シーズン、継続的にプレーしていたミランの選手30人のなかで、本田より高い評価だったのは、ディエゴ・ロペス、ボナベントゥーラ、そしてポーリだけだ。
ゴール数はシーズン最初の6点で止まってしまったが、その他にアシストが4つある。と、ここまではよくあるデータだが、我々はもっと突っ込んで今シーズンの本田の姿を探ってみよう。
まず、放ったシュートがゴール枠に飛んだ確率を見ると、ミランで一番高かったのはメネーズの60パーセント。本田は50パーセントであり、ここにメネーズが今シーズンのミランの得点王だった理由が隠されている。彼は、確実なシュートを放つという点でもチームのなかで一番だった。ちなみ本数は、本田が18本、メネーズは25本だ。
それでも、本田の攻撃力がアップしたことは、数値からも見て取れる。彼の壁パスの回数は52。メネーズの125からは大きく引き離されているが、それ以外の選手でこれほどの回数を記録している者はいない。本田が、常にチームメイトのためにプレーしていることの表われだろう。
また、1対1の戦いで勝ったのは26回で、これは6位。移籍当初、競り合いの弱さが本田のウィークポイントのひとつとされていただけに、この数字もまた、彼の進歩を意味している。
ボールを取り戻した回数はチーム6位の115回、有効なドリブルの回数は33回で、これはメネーズに次ぐ2位、そしてボールを持った回数1377回は、デヨング、ボナベントゥーラ、メネーズ、イグナツィオ・アバーテに次ぐ5位の数字だ。
見た目の印象だけでなく、データからも本田がミランの主力としてプレーしていたことがここからも分かる。
やはり彼は、来シーズンのミランにも欠かせない男なのだ。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
協力・翻訳:利根川晶子
Marco PASOTTO/Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
今シーズン、本田がプレーした試合の数は30(リーグ戦29試合、コッパ・イタリア1試合)。うち26試合でスタメン入りしたことからも、監督から厚い信頼を得ていたことが分かる。プレー時間は2202分で、これはジェレミー・メネーズ、ナイジェル・デヨング、ジャコモ・ボナベントゥーラ、アンドレア・ポーリの次に多い。
私の所属する『ガゼッタ・デッロ・スポルト』での平均採点は5.68。決して良い数字ではないが、今シーズン、継続的にプレーしていたミランの選手30人のなかで、本田より高い評価だったのは、ディエゴ・ロペス、ボナベントゥーラ、そしてポーリだけだ。
ゴール数はシーズン最初の6点で止まってしまったが、その他にアシストが4つある。と、ここまではよくあるデータだが、我々はもっと突っ込んで今シーズンの本田の姿を探ってみよう。
まず、放ったシュートがゴール枠に飛んだ確率を見ると、ミランで一番高かったのはメネーズの60パーセント。本田は50パーセントであり、ここにメネーズが今シーズンのミランの得点王だった理由が隠されている。彼は、確実なシュートを放つという点でもチームのなかで一番だった。ちなみ本数は、本田が18本、メネーズは25本だ。
それでも、本田の攻撃力がアップしたことは、数値からも見て取れる。彼の壁パスの回数は52。メネーズの125からは大きく引き離されているが、それ以外の選手でこれほどの回数を記録している者はいない。本田が、常にチームメイトのためにプレーしていることの表われだろう。
また、1対1の戦いで勝ったのは26回で、これは6位。移籍当初、競り合いの弱さが本田のウィークポイントのひとつとされていただけに、この数字もまた、彼の進歩を意味している。
ボールを取り戻した回数はチーム6位の115回、有効なドリブルの回数は33回で、これはメネーズに次ぐ2位、そしてボールを持った回数1377回は、デヨング、ボナベントゥーラ、メネーズ、イグナツィオ・アバーテに次ぐ5位の数字だ。
見た目の印象だけでなく、データからも本田がミランの主力としてプレーしていたことがここからも分かる。
やはり彼は、来シーズンのミランにも欠かせない男なのだ。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
協力・翻訳:利根川晶子
Marco PASOTTO/Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。