終盤に調子を取り戻し良いフィナーレを迎えたが、遅すぎた…。
新生ミランの中心となるべき数少ない外国人選手として、シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーがその名を挙げ、監督のフィリッポ・インザーギが最後まで「プロの鏡」と賞賛した。それは良いことだ。しかし、それ以上のものは何も残らなかった……。
本田圭佑は、自分の選手としての力を知っている。もっと、不調のミランの力になりたかったはずだ。イタリアに来て1年半が経つが、いまだ満足のいく活躍はできていない。始めは新たな環境に馴染むことに苦労し、その後は、これでもかというほど災難の多いシーズンを過ごさなければならなかった。
成長は確実に見られたが、それでもまだ十分ではない――もっとも今のミランでは、あのメッシでも十分な活躍はできないだろうが……。
本田の2014-15シーズンは、大きく4つの時期に分けることができると思う。まずは、最も結果を出せた時期。クリスマスの休暇に入るまで、本田は他のチームメイトとともにとても良いパフォーマンスを見せ、もしかしたらチャンピオンズ・リーグ出場権も手に入るのでは、という夢をミラニスタに見させた。
特に最初の7試合で6ゴールをマーク。1試合平均1ゴールに近い、高成績である。2014年の最終戦、オリンピコでローマと戦った時点で、ミランは目標の3位(CL圏内)にあと2ポイントまで迫っていた。アジアカップ出場のために本田が後にしたのは、確かに活気に満ちた士気の高いチームだった。
そして、ここから第二期。本田が不在の間に、ミランはスランプに陥ってしまっていた。その根本的な原因は今もって謎だが、とにかくミランはそれまでとは打って変わって不調に陥ってしまった。同時に、本田自身も遠く離れたオーストラリアの地で苦労していた。日本代表は周囲を失望させ、彼はPKを失敗した。
続いて、第三期は本田がミラネッロに戻ってきてからだ。この時期も期待したような結果は出せなかった。インザーギは本田よりもほかの選手を使いたがり、間もなくして本田は足首を負傷。このため2試合を欠場し、その後も2試合でベンチ要員として90分間を過ごした。
そして、最後に第四期。シーズン終盤の1か月半が、この時期に相当する。本田自身は調子を取り戻し、良いフィナーレとなったが、それはチームにとって何の役にも立たなかった。
本田はいくつかの試合で、ミランがヨーロッパリーグ出場権をまだ手にできる、と唯一信じている選手のようにも見えた。キャプテンマークをつけた選手たちよりも誇りを持って戦い、チームを牽引しようとし、他のどの選手よりも走り、多くのパスを出した。
しかし、それだけでは十分ではなかった。とにかく全てが遅すぎた。彼のこの果敢なプレーを見れば見るほど、逆に残念に思う気持ちが強くなるばかりだった。
本田圭佑は、自分の選手としての力を知っている。もっと、不調のミランの力になりたかったはずだ。イタリアに来て1年半が経つが、いまだ満足のいく活躍はできていない。始めは新たな環境に馴染むことに苦労し、その後は、これでもかというほど災難の多いシーズンを過ごさなければならなかった。
成長は確実に見られたが、それでもまだ十分ではない――もっとも今のミランでは、あのメッシでも十分な活躍はできないだろうが……。
本田の2014-15シーズンは、大きく4つの時期に分けることができると思う。まずは、最も結果を出せた時期。クリスマスの休暇に入るまで、本田は他のチームメイトとともにとても良いパフォーマンスを見せ、もしかしたらチャンピオンズ・リーグ出場権も手に入るのでは、という夢をミラニスタに見させた。
特に最初の7試合で6ゴールをマーク。1試合平均1ゴールに近い、高成績である。2014年の最終戦、オリンピコでローマと戦った時点で、ミランは目標の3位(CL圏内)にあと2ポイントまで迫っていた。アジアカップ出場のために本田が後にしたのは、確かに活気に満ちた士気の高いチームだった。
そして、ここから第二期。本田が不在の間に、ミランはスランプに陥ってしまっていた。その根本的な原因は今もって謎だが、とにかくミランはそれまでとは打って変わって不調に陥ってしまった。同時に、本田自身も遠く離れたオーストラリアの地で苦労していた。日本代表は周囲を失望させ、彼はPKを失敗した。
続いて、第三期は本田がミラネッロに戻ってきてからだ。この時期も期待したような結果は出せなかった。インザーギは本田よりもほかの選手を使いたがり、間もなくして本田は足首を負傷。このため2試合を欠場し、その後も2試合でベンチ要員として90分間を過ごした。
そして、最後に第四期。シーズン終盤の1か月半が、この時期に相当する。本田自身は調子を取り戻し、良いフィナーレとなったが、それはチームにとって何の役にも立たなかった。
本田はいくつかの試合で、ミランがヨーロッパリーグ出場権をまだ手にできる、と唯一信じている選手のようにも見えた。キャプテンマークをつけた選手たちよりも誇りを持って戦い、チームを牽引しようとし、他のどの選手よりも走り、多くのパスを出した。
しかし、それだけでは十分ではなかった。とにかく全てが遅すぎた。彼のこの果敢なプレーを見れば見るほど、逆に残念に思う気持ちが強くなるばかりだった。