前田大然を頭から使うのか、ジョーカーとして置いておくのかが思案のしどころ
だからこそ、今回は久保建英(レアル・マドリー)が彼のチェックにより注力しなければいけない。中盤のプレスがハマらなければ、最終ラインへの負担が大きくなるが、今回の日本は冨安健洋(ボローニャ)が累積警告で出場停止。南アフリカ、メキシコ戦同様、板倉滉(フローニンヘン)が穴を埋めると見られるが、吉田も全試合フル出場中で疲労困憊なのは確か。出場停止明けの酒井宏樹(浦和)が戻ってくるのは朗報ではあるものの、最終ラインの負担軽減は意識しなければならない。まずはできるだけ高い位置でボールを奪って攻められるような体制構築を最優先に考え、試合に入りたいものだ。
そうすれば、久保と堂安律(PSV)の攻撃二枚看板がボールを触る回数も、ゴールへの迫力も自ずと高まっていく。やはり日本の得点源は今大会3ゴールの久保と同1得点の堂安だ。もちろん三好康児(アントワープ)や前田大然(横浜)も点を取っているが、苦しい時は2人に頼らざるを得ない。NZ戦を見ても、久保か堂安がフィニッシュに挑んだ時がゴールの匂いを色濃く感じさせた。スペインは前回対戦で2人のホットラインから1点を取られているだけに、徹底的に警戒してくるだろうが、そこをかいくぐってこそ、金メダルが見えてくる。2人にはこの大一番で一気に突き抜けてほしいものだ。
彼らフィニッシャーを生かす最前線は、普通に考えれば、林大地(鳥栖)か上田綺世(鹿島)。だが、今回は相手の疲労度を考慮して前田大然(横浜)を先発1トップに抜擢するというアイデアもある。爆発的なスピードで献身的な守備のできる彼なら高い位置でボールを奪える確率が一気に上がる。久保や堂安がフィニッシュに行ける回数もグッと増えるのだ。
実際、ロンドン五輪初戦でスペインに勝った時も、同タイプのスピードスター・永井謙佑(FC東京)が前からハイプレスをかけ、敵を追い回し、DFのイニゴ・マルティネス(アスレティック・ビルバオ)を退場に追い込むという大仕事をやってのけた。同等以上の圧力をかけることが前田にはできる。この貴重なカードを頭から使うのか、ジョーカーとして置いておくのかは、森保一監督も思案のしどころではないか。この決断が日本の命運を分けると言っても過言ではなさそうだ。
彼らフィニッシャーを生かす最前線は、普通に考えれば、林大地(鳥栖)か上田綺世(鹿島)。だが、今回は相手の疲労度を考慮して前田大然(横浜)を先発1トップに抜擢するというアイデアもある。爆発的なスピードで献身的な守備のできる彼なら高い位置でボールを奪える確率が一気に上がる。久保や堂安がフィニッシュに行ける回数もグッと増えるのだ。
実際、ロンドン五輪初戦でスペインに勝った時も、同タイプのスピードスター・永井謙佑(FC東京)が前からハイプレスをかけ、敵を追い回し、DFのイニゴ・マルティネス(アスレティック・ビルバオ)を退場に追い込むという大仕事をやってのけた。同等以上の圧力をかけることが前田にはできる。この貴重なカードを頭から使うのか、ジョーカーとして置いておくのかは、森保一監督も思案のしどころではないか。この決断が日本の命運を分けると言っても過言ではなさそうだ。