Aリーガー田中裕介が語る「Jクラブがアジアで苦戦する理由」

カテゴリ:特集

江藤高志

2015年05月26日

「現在の傾向としてガンバのようなサッカーの方が結果は出やすくなっている」

2014年には川崎の一員としてWSWと対戦した田中。川崎時代はACLで対戦するチームとの相性が良くなかったと感じていたという。(C) Getty Images

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――Jリーグ勢は今季のACLでG大阪と柏が、ラウンド16に残っていますが、最近はアジアで苦戦しています。Aリーグから見ていて、Jリーグ勢の難しさは感じましたか?
 
「今残っているガンバや柏は、やっているサッカーはしっかり守り、攻撃はガンバなら宇佐美、パトリック、柏ならレアンドロといった選手に任せている部分がある。つまりスーパーな選手に任せているというのが基本的な作りで、後ろはしっかり守る。アジアを戦う上では、そういう傾向になっているのかなと思います」
 
――国内で良いとされているサッカーをアジアスタイルに切り替える必要があるってことですかね。
 
「割りきって切り替えるというか、ガンバはJでもそういう戦いをしていますが、去年で言えば川崎、広島。今年で言えば浦和が負けたというのは、みんな特殊なサッカーをしていて、これらのチームがアジアで勝てていないというのは、結果として出てますよね。
 
 その一方で、ガンバのサッカーはまた違う。だからそっちのサッカーの方が、今は結果が出やすいのかなと思います。でも、それは絶対的な答えというわけではない。今現在の傾向であって今後は分からない。サッカーの傾向って変わっていくので」
 
――2014年のACLで川崎は相手を押し込んではいたけど、最終的に得点につながらなかった。
 
「そうですね。相性的にもアジアでは良くないんですよね。そういうサッカーをやるチームというのは。でも、俺は、フロンターレの目指しているサッカーはすごいと思っています。風間さんのサッカーは、すごくレベルが高いし、今までやっていないことをやろうとしているけど、実際にやれていると思います」
 
――では、劣勢のJクラブがアジアで勝つにはなにが必要ですか?
 
「やはり良いFWがいるというのが大きい。一発でやられるというか、Aリーグもそうですが、一発の能力が違う。内容で勝っていても、その一発でやられているという印象がある。だからそれを上回る破壊力を手にしないといけないのかなと思います。2年連続でACLに出て、今のアジアにはそういう傾向があるのかなと思いましたが、でもサッカーに正解はありませんからね」
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