【CLポイント解説】スコア以上の「圧倒的大差」 バルサは技術的にも戦術的にもマンCを完全に凌駕した

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2015年03月19日

マンCは失点でナーバスになり、PK失敗で事実上の終戦。

ネイマールを後ろから蹴りつけたナスリにイエローカード。先制点を奪われてから5分後のこの悪質なファウルが、浮足立ったマンCの精神状態を象徴していた。 (C) Getty Images

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同点のチャンスを逃したアグエロのPK失敗で、マンCの希望は潰えた…。 (C) Getty Images

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3)前半31分の先制ゴールで形勢が決まる
 
 バルサは、この日圧倒的なキレを見せていたメッシを中心に、ネイマール、スアレスという3トップのコンビネーションだけで、マンCの4バックをしばしば翻弄し、危険な場面を作り出した。しかし決定的な場面が生まれるのは、やはりそこに「4人目」が絡んだ時。31分の先制ゴールがまさにそうだった。
 
 珍しくマンCが攻勢に出てゴール前に6人を送り込んだところで、ジョルディが自陣エリア手前でボールを奪ってカウンター。そこからのパスを受けたメッシが右サイドをドリブルで持ち上がって、ネイマール、スアレスの待つペナルティエリア手前で一旦タメを作った後、敵4バックの大外から裏に走り込んだラキティッチにピンポイントの浮き球パスを送り込んだ。ラキティッチがこれを決めて先制。2試合合計3-1として圧倒的な優位に立った。
 
 マンCがチームとしての限界を露呈したのは、この先制点を喫した後。勝つためには、いずれにしても2ゴールが必要な状況に変わりはなかったにもかかわらず、一気にナーバスになって集中力を失い、陣形も間延びし始めた。
 
 36分にネイマールのくるぶしを後ろから蹴りつけてイエローカードをもらったナスリの振る舞いがその象徴(ファウルそのものは一発レッドでも不思議はない悪質なものだった)。メンタル的には1点を失った時点ですでに半分以上緊張の糸が切れていたと言っても過言ではなかった。
 
4)PK失敗で事実上の終戦
 
 ペレグリーニ監督は後半開始から、ナスリに代えてJ・ナバスを右ウイングに投入、シルバを左ウイングに回し、ミルナーをボランチに下げて、トゥーレ・ヤヤをトップ下に上げるという修正を施す。
 
 これで多少は前線の圧力が高まったものの、ネイマールやスアレスに何度か裏を取られて以降、最終ラインが押し上げを怖がるようになってしまったおかげで、2ライン(MFとDF)の間が常に大きく開いており、ボールを失うたびにそこでメッシに前を向かせて、好き放題にプレーさせてしまった。
 
 マンCが唯一、試合の流れを変えるチャンスだったのが、78分にアグエロが右サイドからのドリブル突破でダイブ気味に倒れて得たPK。しかしこれを自ら蹴ったアグエロのシュートはテア・シュテーゲンに阻まれてしまう。マンCの希望はこの時点でほぼすべて潰えたと言えるだろう。
 
 この後の10分あまりは、ネイマールとスアレスがシュートの雨を降らせ、ハートがそれをことごとくはね返すという見世物のような展開が続くことになる。マンCがなんとか面目を保ったとすれば、それはもっぱらスーパーセーブを連発したハートの功績だった。
 
文:片野道郎

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