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【CLポイント解説】バルネッタでなく攻守にバランスの取れた内田が先発起用されていたなら…

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2015年03月11日

アップセットの立役者となった頼もしきシャルケの19歳トリオ。

1)王者の風格を欠いたマドリー
 
 トータルスコア5-4で辛くもベスト8進出を決めたとはいえ、シャルケとの壮絶なシーソーゲームを3-4で落としたこの日のレアル・マドリーは、王者の風格を欠いていた。
 
 試合後のサンチャゴ・ベルナベウに轟いたのは、不甲斐ないパフォーマンスを見せたホームチームに対する容赦のないブーイングだ。格下にアップセットを許した結果、チャンピオンズ・リーグにおける連勝記録は「10」で途絶えた。
 
 キックオフ直後からR・マドリーに漂っていたのは、弛緩したムードだった。敵地での第1レグを2-0でモノにしていた精神的な余裕からか、ピッチのどのエリアにおいてもプレスがかからず、サイドを起点としたシャルケの攻撃を止められない。
 
 20分には左サイドの侵攻を許し、バルネッタのクロスに呼応したフクスに先制点を献上。その5分後にCKからロナウドが同点ヘッドを叩き込んでも、一気に畳み掛けるような展開に持ち込めなかった。
 
 悪い流れを断ち切れないまま、39分にはCBヴァランヌが失点に直結しかねない軽率なバックパスで、みずからの首を絞める。そして40分、水際で踏み止まっていた守備ブロックがついに決壊。GKカシージャスがマイヤーのシュートを辛うじて弾くも、こぼれ球をフンテラールに詰められ、再度の勝ち越しを許してしまった。
 
 ただし、それでもズルズルと引き下がらなかったのが“命拾い”した理由だ。
 
 前半終了間際、コエントランが左サイドから放った完璧なクロスにフリーで合わせたロナウドが、豪快に同点ヘッドを突き刺した。いずれも失点から5分以内にシャルケのネットを揺さぶったエースの働きがなければ、R・マドリーの勝ち上がりは夢と消えていたかもしれない。
 
2)輝きを放った19歳トリオ
 
 一方、マドリー守備陣を翻弄し、アップセットの立役者となったのは、シャルケが誇る下部組織上がりの逸材マイヤーとザネだ。
 
 マイヤーはDFとMFのライン間で巧みにフリーになると、柔らかいボールタッチのドリブルや小気味 の良いパスで、素早く縦に攻め込もうとするチームの大きな推進力に。最初の2点に絡んだだけでなく、チャンスメーカーとしての役割を全うした。ミスの少なさも特筆に値し、パス成功率は2列目の選手としては異例の94パーセントを記録した。

守備が崩壊したR・マドリーを救ったロナウドの得点力。CLでの通算得点は75となった(バルセロナのメッシと並んで最多得点記録)。 (C) Getty Images

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10代の選手が才能を発揮するなど収穫の多かったシャルケ。胸を張って敵地を後にしたが、反面、わずか1点差での敗退に悔いも残った。 (C) Getty Images

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