冷静だったのはシャルケ指揮官だった
確かに不運なPKだった。先制ゴールを決めた直後というタイミングも良くなかったうえ、ハンドの判定基準が未だに曖昧で不透明な点には議論の余地がある。だが、この試合の行方を決めたのは、このPKだけではなかったように思う。
シャルケは、プラン通りの戦い方ができていた。5バックで守備を固め、ドルトムントが攻撃を構築するスペースを消し、我慢強く戦う。CBはロイスやゲッツェにマンツーマン気味につき、彼らが飛び出したスペースには、インサイドハーフが落ちてカバーする。中盤には戦えて、走り続けられる選手を起用していた。
シュテフェンスは試合中も選手を呼び寄せて、ポジショニングを細かく修正させていた。とにかくまずは守備だという意識が伝わってきた。攻撃面で多くを期待できる状態ではないのは指揮官も選手たちも理解していただろう。
流れの中からゴールがすんなり奪えるとは考えていなかった。狙うはセットプレーからの一撃。少ないチャンスから得点を奪うしかない。
シャルケは、プラン通りの戦い方ができていた。5バックで守備を固め、ドルトムントが攻撃を構築するスペースを消し、我慢強く戦う。CBはロイスやゲッツェにマンツーマン気味につき、彼らが飛び出したスペースには、インサイドハーフが落ちてカバーする。中盤には戦えて、走り続けられる選手を起用していた。
シュテフェンスは試合中も選手を呼び寄せて、ポジショニングを細かく修正させていた。とにかくまずは守備だという意識が伝わってきた。攻撃面で多くを期待できる状態ではないのは指揮官も選手たちも理解していただろう。
流れの中からゴールがすんなり奪えるとは考えていなかった。狙うはセットプレーからの一撃。少ないチャンスから得点を奪うしかない。
このように”やれることが限られている”チームが覚悟を決め、一丸となってその”やるべきこと”を貫徹することは、時に大きな武器となる。
事実、この日のシャルケは4得点中3得点をPK、CK、FKで決めた。3月中旬に前任のドメニコ・テデスコが解任された後、新たに就任したシュテフェンスは、「チームを掌握するまでに時間が必要だった。チームは戦術的に素晴らしい動きをしてくれた」と語った。大事な試合で、これしかないという戦いを選手たちに徹底させる手腕を見せてくれた。
これをドルトムントの視点で語るならば、ホームでシャルケにまんまと思い通りの戦い方を許してしまったということになる。
ファーブルは中盤にトーマス・ディレイニとヴィツェルのダブルボランチを先発起用しており、チーム内得点王のパコ・アルカセルは、ベンチスタートだった。
前半28分の時点でドルトムントのボール支配率は86%まで上昇していた。だが、これは静的な数字だ。皮肉にもボールの保持時間は、試合での優勢とは一致はしないことを証明してしまった。