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【小宮良之の日本サッカー兵法書】 先進国は「ユースの才能」に過度な期待や幻想を抱くことはない

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年11月08日

ユースはあくまでもユースでしかない

ユースの宝石にどう対応するかは、その選手の今後のキャリア、ひいてはサッカー界にも重要な影響を及ぼす。写真は久保建英。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 ユースで頂点を争ったような選手も、その多くは「ホープ」のまま、悶々としているのだ。
 
 ユース年代というのは危うくも、その才能の覚醒に胸が高鳴ってしまう、蠱惑(こわく)的なものがあるのだろう。
 
 しかし、スペインなどサッカー先進国では、ユース年代の成績だけで、その選手を過剰にフォーカスしない。「ユースはユース」という線引きがあるからだろう。プロはスピードも、パワーも違い、それまで通用してきたプレーが途端に出せなくなってしまう。
 
 その一方で、プロの世界にしがみついて、強さや速さに慣れ、じわじわと力を発揮する選手もいる。バルサのトップで飛躍したマルク・バルトラ、セルジ・ロベルトは、まさにそのケースだろう。時間はかかったが、戦える選手として技術の高さを活かせるようになっていった。
 
 プロの世界に辿り着いたということは、相応の実力や可能性を意味している。それをどのように活用するのか。結局は、それぞれの選手の手に委ねられている。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
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