【ドイツ発】宇佐美の前所属チームは必殺の得点パターンを持つ好集団に変貌!

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2017年12月24日

目標の1部残留は十分に可能! それ以上の成績も…

38歳のバウム監督は昨年12月にユースチーム監督から昇格。1部での指揮は初めてだったが、「残留争いに絡まない」ことを目標とした2シーズン目、早くも好チームを作り上げている。 (C) Getty Images

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 フィンボガソン、グレゴリチュの2人にパスを供給するのが、左SBのフィリップ・マックス。リーグトップとなる10アシストを挙げ、ドイツ代表候補にも名前が挙がってきている。これまでも正確なクロスは高い評価を得ていたマックスだが、今シーズンはさらに磨きがかかっている。
 
 マックスが攻め上がってくれば、フィンボガソンやグレゴリチュは相手マークを外すことに集中すればいい。フリーになった瞬間に、これ以上ないタイミングとコースでパスが届けられるからだ。
 
 監督のマヌエル・バウムは「(代表入りに関して)そのうち彼を無視することはできなくなるだろう。SBでベスト選手のひとりだ。もちろん代表入りを果たすには、コンスタントに素晴らしいパフォーマンスを発揮し続けることが必要だ」と、太鼓判を押している。
 
 そして、そう言うバウム監督も、チームを見事にまとめ上げている存在として忘れてはならない。
 
 元教師らしく落ち着いた振る舞いで選手と向き合うことができ、ミュンヘンのサッカーマネジメント会社でスカウトとビデオ分析の仕事をしていた時の経験から、チームに何が必要かを適切に見極めることができている。
 
 好成績にも、バウムは「監督をそこまで重要な扱いにする必要はないと思っている。選手がピッチ上でプレーをするんだ。そのために私は、可能な限り彼らをサポートしようとし続けている」と、あくまでも謙虚な姿勢を崩さない。
 
 チームとしてのまとまりができているだけに、このままの調子でいけば、目標の残留は十分に達成できそうだ。
 
文:中野 吉之伴
 
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/1977年7月27日秋田生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA−Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。「ドイツ流タテの突破力」(池田書店)監修、「世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書」(カンゼン)執筆。最近は日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。
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