【ドイツ発】宇佐美の前所属チームは必殺の得点パターンを持つ好集団に変貌!

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2017年12月24日

アイスランド人FWは得点量産でランキング3位!

大金星は少ないが、取りこぼしもせず、という堅実な歩みが、現在の順位に結び付いた。好調フィンボガソン(左から2人目)をはじめ、個々が力を発揮し、なおかつ組織としても高度にまとまっている。 (C) Getty Images

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 アウクスブルクには今シーズン開幕前、キャプテンでオランダ代表右SBのポール・フェルハーフ(→ヴォルフスブルク)と元トルコ代表MFのハリル・アルティントップ(→スラビア・プラハ)がチームを去るという衝撃があった。
 

 ピッチ上だけではなく、様々な場面で他の選手に影響を持ったベテランの離脱……。ただでさえ、選手層の薄さを問題視されていただけに、今シーズンも例年通りに降格候補に挙げられていた。
 
 そんなアウクスブルクだが、前半戦最後の5試合を2勝2分け1敗と悪くない成績で乗り切り、9位という上々の成績で折り返すことができた。残留を第一目標にするアウクスブルクにとっては、納得のいく前半戦となったことだろう。
 
 チームはなぜ、立て直すことができたのだろうか。
 
 大きな支えとなっているのが33歳のボランチ、ダニエル・バイアーだ。昨シーズンは怪我に苦しみ、コンスタントな活躍を見せられなかったが、今シーズンはボランチの位置でチームを鼓舞。持ち味である長短を使い分けたパスワークでゲームをコントロールし、攻守にいぶし銀の活躍を見せている。
 
 アウクスブルクのような中小チームが勝点を積み重ねていくには、選手全員によるハードワーク、守備戦術の浸透、そして少ないチャンスからでもゴールを挙げるかたちが必要だ。この点において現在のアウクスブルクは、ブンデスリーガ屈指の得点パターンを持っている。
 
 アイスランド代表FWのアルフレッド・フィンボガソンは、バイエルンのロベルト・レバンドフスキ(15点)とドルトムントのピエール=エメリク・オーバメヤン(13点)に次ぐ前半戦11ゴールをマークした。
 
 前節フライブルク戦ではアディショナルタイムに2ゴールを挙げ、負けが濃厚だったチームに勝点1をもたらした。ペナルティーエリア内で相手DFから離れる動きが秀逸で、ダイレクトシュートでゴールを量産。両足、頭と、どこからでもゴールが決められるのが魅力だ。
 
 フィンボガソン好調の理由のひとつとして、ミヒャエル・グレゴリチュというパートナーの活躍があることも大きい。昨シーズンは自身に集中していたマークが、分散されたからである。
 
 ハンブルク時代には思うようなプレーができていなかったグレゴリチュが、アウクスブルクではトップ下として本領を発揮。チームとしての役割が整っているため、自由にチャレンジしても良い局面とシンプルなプレーとの選択が非常にスムーズだ。得意のミドルシュートを中心に、ここまで8ゴールをマークしている。
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