過去にVARがあったなら…そこから始まったライバル同士の口撃。
グリエーズマンとデシャン監督が言う通り、今後はどのようなプレーをビデオ判定に委ねるのかを明確化するとともに、プレーの流れを途切れさせぬよう、いかに判定にかかる時間を短縮していくかがVAR導入の鍵となりそうだ。
ところで、この試合の後、生粋のマドリディスタとして有名な『アス』紙の名物記者トマス・ロンセロは、「VARがあったら、パリ・サンジェルマンはチャンピオンズ・リーグ(CL)の準々決勝に勝ち進んでいた」と、ふたつのPK判定が物議を醸したバルセロナの逆転劇に言及した。
ミックスゾーンでは、その話題についてピケが以下のようにコメントを言い放ち、マドリディスタの怒りを買うこととなった。
「君たちは、あれほど価値のあるパリSG戦の逆転劇にさえ、議論を持ちかけてくる。(昨シーズンの)CL決勝で(セルヒオ・)ラモスのゴールがオフサイドだったことは誰も口にしないのにね」
「レアル・マドリーの選手たちとは、何の問題もない。気に入らないのは、サンチャゴ・ベルナベウの貴賓席に、(リオネル・)メッシやネイマールを脱税で訴えている人間が座っていることだ。ふたりは訴えられ、クリスチアーノ(・ロナウド)はお咎めなし……。この国はいつだってそうさ」
VARの判定がスペインに有利に働いた理由として、「全ては(マドリーと同じ)白色のユニホームを着ていたことに尽きる」とジョークを飛ばしたピケだが、上記の発言は明らかに言い過ぎである。
いつかVARが本格導入されて誤審が激減したとしても、マドリーとバルサによる舌戦が途絶える日が来ることはなさそうだ。
文:工藤拓
【著者プロフィール】
1980年、東京都生まれ。桐光学園高、早稲田大学文学部卒。三浦知良に憧れて幼稚園からボールを蹴りはじめ、TVで欧州サッカー観戦三昧の日々を送った大学時代からフットボールライターを志す。その後EURO2004、W杯ドイツ大会の現地観戦を経て、2006年よりバルセロナへ移住。現在は様々な媒体に執筆している。
ところで、この試合の後、生粋のマドリディスタとして有名な『アス』紙の名物記者トマス・ロンセロは、「VARがあったら、パリ・サンジェルマンはチャンピオンズ・リーグ(CL)の準々決勝に勝ち進んでいた」と、ふたつのPK判定が物議を醸したバルセロナの逆転劇に言及した。
ミックスゾーンでは、その話題についてピケが以下のようにコメントを言い放ち、マドリディスタの怒りを買うこととなった。
「君たちは、あれほど価値のあるパリSG戦の逆転劇にさえ、議論を持ちかけてくる。(昨シーズンの)CL決勝で(セルヒオ・)ラモスのゴールがオフサイドだったことは誰も口にしないのにね」
「レアル・マドリーの選手たちとは、何の問題もない。気に入らないのは、サンチャゴ・ベルナベウの貴賓席に、(リオネル・)メッシやネイマールを脱税で訴えている人間が座っていることだ。ふたりは訴えられ、クリスチアーノ(・ロナウド)はお咎めなし……。この国はいつだってそうさ」
VARの判定がスペインに有利に働いた理由として、「全ては(マドリーと同じ)白色のユニホームを着ていたことに尽きる」とジョークを飛ばしたピケだが、上記の発言は明らかに言い過ぎである。
いつかVARが本格導入されて誤審が激減したとしても、マドリーとバルサによる舌戦が途絶える日が来ることはなさそうだ。
文:工藤拓
【著者プロフィール】
1980年、東京都生まれ。桐光学園高、早稲田大学文学部卒。三浦知良に憧れて幼稚園からボールを蹴りはじめ、TVで欧州サッカー観戦三昧の日々を送った大学時代からフットボールライターを志す。その後EURO2004、W杯ドイツ大会の現地観戦を経て、2006年よりバルセロナへ移住。現在は様々な媒体に執筆している。