代表初招集は決して早くなく、94年、24歳の時だった。同年のアメリカ・ワールドカップの最終メンバーに名を連ねたが、ボド・イルクナー、アンドレアス・ケプケに次ぐ第3GKであるカーンに出番は訪れず、デビュー戦は95年6月(スイス戦)まで待たなければならなかった。
その後、クラブレベルではバイエルンで確固たる地位を築きながらも、代表チームでは、優勝したEURO96、98年フランスW杯と、ケプケのバックアッパーとしてベンチから戦況を見つめることを余儀なくされる。
98年W杯後のケプケの引退を受け、ようやくカーンは代表正GKの座を手に入れたが、当時のドイツは下降線を辿り始めた時期であり、30歳で迎えた2年後の欧州選手権では、グループステージでポルトガル、ルーマニア、イングランドの後塵を拝し、無残な最下位での敗退を喫した。
散々なメジャーイベント・デビューとなってしまったが、その2年後の日韓W杯でドイツは決勝進出を果たし、カーンはキャリアのピークを迎えることとなる。
他の強豪国が次々に早期敗退を喫した波乱含みの大会で、戦前の評判は高くなかったドイツはグループステージでサウジアラビアに8ー0で大勝するなど、2勝1分けで危なげなく次ラウンドへ。攻撃力が爆発したチームにおいて、カーンはあくまでも脇役だった。
しかし、最少得点差での試合が続いた決勝トーナメントでは、守護神の存在が一気に目立つようになる。カーンはどの試合でも安定感溢れるプレーを披露しながら、味方に指示を送り続け、時折迎える決定的なピンチでは驚異的なセーブでチームを救った。
準決勝では勢い付く開催国の韓国相手に、ミヒャエル・バラックによる1点を守り抜き、ブラジルとのラストマッチに臨んだ。
W杯史上初のカードでも、カーンは好守を連発。技巧的なブラジルの攻撃に対し、最後の砦として立ちはだかり、ゴールを許さなかった。しかし67分、リバウドのミドルシュートをこぼしたところをロナウドに詰められ、先制点を献上してしまう。
試合は、79分にもロナウドが鮮やかなゴールを決めたブラジルが5度目の世界制覇。試合終了後、歓喜するブラジルの姿を座り込んだまま眺めるカーンの姿が、全世界に発信されたのだった。
先制点を与えたファンブルを悔やんだカーンだが、それまでの貢献は高く評価され、敗れたにもかかわらず、大会最優秀選手に選出されることとなった。
その評価とともに人気も高まり、日本でも様々なメディアでカーンは露出され、テレビCMにも出演したことは、その勇姿とともに多くの人々の記憶に残っていることだろう。
しかし、EURO2004では3位に沈んで4年前の大会同様にグループステージ敗退、そして2年後の地元開催のW杯では、長年背負ってきた背番号1をイェンス・レーマンに、キャプテンの座をバラックに明け渡すことに……。
正GKの座を失うという屈辱を味わったカーンは、一時、代表引退を考えたものの、開催国として優勝を狙うチームのために翻意。背番号12を受け入れてベンチから後輩たちを鼓舞、激励。その貢献ぶりは国民に称賛され、唯一出場した3位決定戦では大きな拍手を受けた。
大会後、正式に代表を引退。それから2年後、バイエルンでもユニホームを脱ぎ、21年にわたる現役生活に別れを告げた。
ピッチ上でのプレーやリーダーシップだけでなく、強烈な個性と歯に衣着せぬ物言いなどでも人々を魅せ、時に論争を巻き起こしたカリスマ性溢れる稀代の守護神。引退後は解説者としても活躍し、現在でも変わらぬ存在感を示し続けている。
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