「実質4-2-4」の鍵を握るのはウイングだ。
昨年8月のアッズーリ監督就任からの約1年、コンテ監督はユーベ時代に使った3-5-2にはじまり、4-3-3、そして4-4-2と複数のシステムを試してきた。
今年10月以降は、今回の2試合も含めて4試合中3試合で4-4-2を採用。EURO本番までに残されたテスト機会は直前の強化試合を除くとあと2試合(3月のスペイン戦とドイツ戦)しかないことを考えると、システムはこの4-4-2で固まったと見ていいだろう。
コンテ流4-4-2の最大の特徴は、攻撃の局面では左右のウイングが高い位置まで張り出して“実質4-2-4”の布陣になることだ。
攻撃の鍵を握る戦術上のキープレーヤーはウイング。ステファン・エル・シャーラウィをはじめアントニオ・カンドレーバ、アレッサンドロ・フロレンツィ、ロレンツォ・インシーニェ、ジャコモ・ボナベントゥーラ、アレッシオ・チェルチなど、現在のイタリアで戦力的に最も充実しているのがこのポジションだ。それこそが、コンテ監督が最終的にこのシステムを選んだ大きな理由だろう。
今年10月以降は、今回の2試合も含めて4試合中3試合で4-4-2を採用。EURO本番までに残されたテスト機会は直前の強化試合を除くとあと2試合(3月のスペイン戦とドイツ戦)しかないことを考えると、システムはこの4-4-2で固まったと見ていいだろう。
コンテ流4-4-2の最大の特徴は、攻撃の局面では左右のウイングが高い位置まで張り出して“実質4-2-4”の布陣になることだ。
攻撃の鍵を握る戦術上のキープレーヤーはウイング。ステファン・エル・シャーラウィをはじめアントニオ・カンドレーバ、アレッサンドロ・フロレンツィ、ロレンツォ・インシーニェ、ジャコモ・ボナベントゥーラ、アレッシオ・チェルチなど、現在のイタリアで戦力的に最も充実しているのがこのポジションだ。それこそが、コンテ監督が最終的にこのシステムを選んだ大きな理由だろう。
実際、現在のアッズーリには、かつてのクリスティアン・ヴィエリやルカ・トーニのようなワールドクラスの決定力を持つ9番(CF)も、ロベルト・バッジョやアレッサンドロ・デル・ピエロ、フランチェスコ・トッティのような単独で違いを作る10番(ファンタジスタ)も不在だ。
なにしろ2トップはレギュラー候補がグラツィアーノ・ペッレとエデルという国際的にはほぼ無名のペアであり、控えもシモーネ・ザザ、チーロ・インモービレ、ステーファノ・オカカ、マノーロ・ガッビアディーニ、セバンスティアン・ジョビンコなど、トップレベルでの実績がほとんどないFWばかりなのだ。
個の能力という意味では傑出しているマリオ・バロテッリとジュゼッペ・ロッシは、前者は指揮官が重要視するハードワーク精神の欠如、後者は故障癖というそれぞれ大きな問題を抱えており、現時点では計算の立つ存在とは言い難い。
したがって現アッズーリの戦術的な鍵は、ウイングを活かした組織的なサイド攻撃で敵ディフェンスラインを崩し、2トップが押し込むだけでいいところまでフィニッシュをお膳立てするところにある。
先のベルギー戦とルーマニア戦でも、決定的なチャンスのほとんどは、サイドから作り出している。システマチックなサイド攻撃の機能性にある程度の目途が立ったことは、今回のポジティブな収穫と言っていいだろう。
なにしろ2トップはレギュラー候補がグラツィアーノ・ペッレとエデルという国際的にはほぼ無名のペアであり、控えもシモーネ・ザザ、チーロ・インモービレ、ステーファノ・オカカ、マノーロ・ガッビアディーニ、セバンスティアン・ジョビンコなど、トップレベルでの実績がほとんどないFWばかりなのだ。
個の能力という意味では傑出しているマリオ・バロテッリとジュゼッペ・ロッシは、前者は指揮官が重要視するハードワーク精神の欠如、後者は故障癖というそれぞれ大きな問題を抱えており、現時点では計算の立つ存在とは言い難い。
したがって現アッズーリの戦術的な鍵は、ウイングを活かした組織的なサイド攻撃で敵ディフェンスラインを崩し、2トップが押し込むだけでいいところまでフィニッシュをお膳立てするところにある。
先のベルギー戦とルーマニア戦でも、決定的なチャンスのほとんどは、サイドから作り出している。システマチックなサイド攻撃の機能性にある程度の目途が立ったことは、今回のポジティブな収穫と言っていいだろう。