周囲と絡みながら、前線の幅広い範囲に顔を出す機動力も真骨頂だ。

ハリルホジッチ監督は「センタリングを有効に利用できる選手がいないかと探していた」と金崎の選考理由を語る。とはいえ1トップ起用に固執せず、幅広い戦術に期待したい。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
一方で、代表での役割については一抹の不安も残る。ハリルホジッチ監督は金崎についての第一声で「真ん中に少しパワーが足りない。センタリングを有効に利用できる選手がいないかと探していた」と語り、ターゲットマンとしての起用法を匂わせた。
確かに、金崎は前線でのポストワークも苦にせず、「身体はそこまで大きくないが、デュエルでもボールを身体でプロテクトできる」(ハリルホジッチ監督)。CKからヘディングでのゴールも決めている。しかし、鹿島では現在2トップを組んでおり、相棒の赤﨑をはじめ、周囲と絡みながら前線の幅広い範囲に顔を出す機動力もまた、金崎の真骨頂だ。
「真ん中だけではなく、たくさんのところで動ける。スピードも使えるし、ヘディングも上手い」(ハリルホジッチ監督)と評価する指揮官が、1トップ起用に固執せず、幅広い戦術を描けるかにも注目したい。
また、久しぶりの代表入りでは当然、周囲とのコンビネーションは皆無。自らの強みをチームメイトに伝えてイメージを共有できるかも、金崎のプレーの質を左右するだろう。今まで、ストロングポイントを発揮できないまま代表から遠ざかった選手は少なくない。
とはいえ、12年からの3年間ドイツ、ポルトガルで揉まれ、鹿島へ入団が決まった際のインタビューでは「(チームに)溶け込もうとは思ってない。仲良し集団で“なあなあ”になったら意味がない」と豪語した男である。
「シンガポール、カンボジアとアウェーでの対戦となり、非常に難しい試合になると思いますが、2次予選突破のために少しでもチームの力になりたいです」
その宣言通りに有言実行の輝きを示し、きっと本物の“驚き”を提供してくれるはずだ。
文●増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)
確かに、金崎は前線でのポストワークも苦にせず、「身体はそこまで大きくないが、デュエルでもボールを身体でプロテクトできる」(ハリルホジッチ監督)。CKからヘディングでのゴールも決めている。しかし、鹿島では現在2トップを組んでおり、相棒の赤﨑をはじめ、周囲と絡みながら前線の幅広い範囲に顔を出す機動力もまた、金崎の真骨頂だ。
「真ん中だけではなく、たくさんのところで動ける。スピードも使えるし、ヘディングも上手い」(ハリルホジッチ監督)と評価する指揮官が、1トップ起用に固執せず、幅広い戦術を描けるかにも注目したい。
また、久しぶりの代表入りでは当然、周囲とのコンビネーションは皆無。自らの強みをチームメイトに伝えてイメージを共有できるかも、金崎のプレーの質を左右するだろう。今まで、ストロングポイントを発揮できないまま代表から遠ざかった選手は少なくない。
とはいえ、12年からの3年間ドイツ、ポルトガルで揉まれ、鹿島へ入団が決まった際のインタビューでは「(チームに)溶け込もうとは思ってない。仲良し集団で“なあなあ”になったら意味がない」と豪語した男である。
「シンガポール、カンボジアとアウェーでの対戦となり、非常に難しい試合になると思いますが、2次予選突破のために少しでもチームの力になりたいです」
その宣言通りに有言実行の輝きを示し、きっと本物の“驚き”を提供してくれるはずだ。
文●増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)