【試合内容】
　広島戦で手応えを掴んだ３バックを採用して臨んだ名古屋は、思い通りに事が運んだ。ロングボールを中心とした攻撃で清水のプレスを空転させると、６分に松田のゴールで先制。18分には永井が追加点を決める。
 
　清水は後半、村田とデュークの２枚替えで戦況の打開を図るが、セットプレーから川又に決められ万事休した。
 
　名古屋は先制点を追い風に、最大の武器である堅守速攻を前面に押し出し試合を支配。サイドのキーマン永井の交代後も、３バックを中心とした粘り強い守備で清水をシュート４本に抑え込み、今季初の連勝。試合終了間際の失点をポジティブに振り替えられるほど、チームの雰囲気も上り調子だ。
 
【J１ PHOTOハイライト】１stステージ・６節

【J１採点＆寸評】全９試合の評価をチェック！ 

【チーム採点】
名古屋　
６
前節から引き続き３バックを採用し、安定感ある守備を実現。先制点が取れたことでカウンター戦術も生き、今季初の連勝を飾る。
 
清水
５
相手がロングボールを多用したことでプレッシングが機能せず、90分でシュート４本とほぼ何もできずに敗戦を喫した。
 
【名古屋 | 採点・寸評】
GK　
１　楢﨑正剛　６
集中力を保つのが難しい試合展開で、終盤の失点直前のピンチを防ぎきるなど力は見せた。失点場面はDFのミスもあった。
 
DF
19　矢野貴章　6.5
前節同様に突出した運動量で右サイドに君臨。フィジカルを活かしたディフェンスで清水のスピードを封じた。
 
２　竹内 彬　６
３バックの一角として粘り強い守備。ベテランらしい迷いのない判断力で最終ラインの安定を維持し、自らの責務を過不足なくこなした。
 
４　田中マルクス闘莉王　６
３バックの中央で守備陣を統率。序盤は周囲とのコミュニケーションを密にし、対応策をその場で調整するリーダーシップも見せた。
 
６　本多勇喜　６
後半は相手の特徴にも慣れ、体格で劣るウタカやスピード自慢の村田を相手に五分以上の奮闘。失点の場面は「食いつきすぎた」と反省。
 
MF
17　松田 力　6.5
先制点でチームに好循環をもたらす。持ち味の虚を突くシュートを決め、川又をサポートするシャドーとしても存在感を発揮した。
 
８　ダニルソン　６
最終ライン前のフィルター役として右に左にと奔走。永井の交代後はウイングバックとして、村田のスピードと真っ向勝負。
 
20　矢田 旭　6.5
ゲームメーカー、パサーとして安定したパフォーマンス。２点目の起点となるドリブル突破を見せるなど運動量も豊富にプレー。
 
10　小川佳純　6.5
FKでのアシストは活躍の一端にすぎない。単調になりがちな堅守速攻に動き出しと気の利いたポジショニングでアクセントをつけた。
 
FW
32　川又堅碁　6.5
ロングフィード主体の戦術のキーマンとして前線で身体を張る。後半開始早々の得点は相手に傾きかけた流れを引き戻す貴重な一撃だった。
 
11　永井謙佑　6.5
鬼気迫るハードワークにより、足がつって途中交代。得点機が彼の下に転がり込んだのは、天からのプレゼントか。
 
交代出場
MF
13　磯村亮太　６
足がつった永井に代わって投入され、ボランチの位置でプレー。守備面は課題が残るが攻撃面では見るべき部分も。
 
MF
22　小屋松知哉　5.5
速攻から川又に絶妙なクロスを送るも得点にはならず。チームのテンションに一人乗りきれず、ボールロストも多々あった。
 
FW
18ノヴァコヴィッチ　６
古巣相手に意気込むも、17分間の出場では見せ場は作れず。しかし負傷から無事復帰を果たし、今後に希望も。

監督 
西野 朗　６
３バックの好感触を信じ、さらなるハードワークを課すことで連勝を演出。小川の起用も吉と出るなど采配面でも冴えを見せた。