【2014南関東総体】代表校の強さの秘密を探る|群馬・前橋育英

カテゴリ:高校・ユース・その他

伊藤寿学

2014年06月24日

ディフェンスを固める相手のゴールをこじ開け、出場権を掴む。

エース渡邉の決勝ゴールで2年連続のインターハイ出場を決めた前橋育英。2009年以来の優勝を目指す。(C) SOCCER DIGEST

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 苦しみ抜いて勝ち取ったインターハイ切符だった。
 
 準々決勝で宿敵・前橋商を1-0、準決勝で新鋭の共愛学園を2−0で下して決勝へ駒を進めたが、いずれも決して簡単な試合ではなかった。主将のMF鈴木徳真、FW渡邉凌磨というふたりのU-18日本代表を擁し、戦力で勝るがゆえに、スペースを徹底して埋められる戦いを余儀なくされた。
 
 決勝戦、相手の決死のブロックディフェンスをこじ開けて勝ち上がった前橋育英の前に立ちはだかったのは、切れ味鋭いカウンターサッカーで這い上がってきた伏兵常磐だった。
 
 マンツーマンを組み込んだ3-5-2の変則システムを採用する常磐に対して、前橋育英は序盤からポゼッションを完全支配。ボランチの鈴木を起点としてバリエーションに富んだ攻撃を展開していく。その状況からは前橋育英がゴールを奪うのは時間の問題と思われた。
 
 だが、甘くはなかった。常磐守備陣の好守に決定機を阻まれて、しだいに暗雲が立ちこめていく。
「1点でいいんだ! この試合で勝つと負けるのとでは、お前たちの将来が変わってくる。絶対に勝て!」。ハーフタイム、山田耕介監督は語気を荒げて選手をピッチへと送り出した。
 
 後半、渡辺、下山の左右両SBの攻撃参加で変化を加えた前橋育英は、サイドでのワンツーを駆使して相手ゴールへと迫っていく。しかし、FW陣が決定機を決め切れずに勝負は延長戦ヘと持ち込まれる。
 
 ゲームを決めたのは、渡邉だった。延長前半7分、右SBの下山からの低いクロスを気迫のヘッドでねじ込んで意地の決勝ゴール。「ボールが来るのを信じて飛び込んでいった。チームがひとつになって奪ったゴールだった」(渡邉)。前橋育英は、常磐の反撃をいなして2連続14回目のインターハイ出場を決めた。

【2014南関東総体photo】群馬・前橋育英
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